今年もシャフトメーカーの新しいシャフトの発売とともに新しいオプションシャフトが追加となります。

つ生かされるシャフトは計10本、昨年なぜかつかされなかったATTAS RX ULTRA BLACKもラインナップされました。
UST MAMIYAさんは
- UST Mamiya ATTAS RX ULTRA BLACK
- UST Mamiya LIN-Q PowerCore WHITE
- UST Mamiya LIN-Q PowerCore RED
- UST Mamiya ATTAS RX PURE BLUE
FUJIKURAさんは
- FUJIKURA 26 VENTUS TR BLACK
- FUJIKURA 26 VENTUS TR RED
- FUJIKURA 26 VENTUS TR BLUE
- FUJIKURA SPEEDER NX WHITE
グラファイトデザインは
- GRAPHITE DESIGN TOUR AD EK
三菱ケミカルさんは
- 三菱ケミカル TENSEI 1K PRO ORANGE RIP+
です。
各シャフト
| シャフト | 動画・試打で見える評価 | 私が注目した点 |
|---|
| ATTAS RX ULTRA BLACK | 「元調子なのにやさしい」「球が上がる」「左を怖がらず振れる」 |
| LIN-Q PowerCore WHITE | ハード系だが単純な低弾道用ではない |
| LIN-Q PowerCore RED | WHITEより動くが、単なる高弾道・つかまり系ではない |
| 26 VENTUS TR BLACK | 非常に硬いが、試打では「最も低い打ち出し」にならない例あり |
| 26 VENTUS TR BLUE | 3色で最もタイミングが取りやすく、散らばりが小さいとの評価 |
| 26 VENTUS TR RED | 柔らかく感じる一方、6Sではタイミングが難しく6Xで改善した例 |
| TOUR AD EK | 先側のスピード感+暴れにくさという評価 |
| TENSEI 1K Pro Orange RIP+ | 従来Orangeより曖昧さが減り、低スピン・振り抜きやすい |
| SPEEDER NX WHITE | 「つかまる・上がる・それでも打点が散りにくい」 |
| ATTAS RX PURE BLUE | とにかくクセがなく、素直にしなり戻る |
従来と違う点は手元、中、先のそれぞれの欠点を新しいテクノのロジーを使って消したという点ではないかと思います。
例えば、従来「元調子」と呼ばれるシャフトには、
- 左に行きにくい
- 先端が安定する
- 強く叩ける
という長所がある一方で、
- 球が上がりにくい
- つかまりにくい
- 振り遅れたように感じやすい
というイメージがありました。
ところが今回追加される ATTAS RX ULTRA BLACK は、動画での評価を見ると、
「元調子なのに球が上がる」
「元調子なのに難しくない」
「左を怖がらずに振れる」
という評価が目立ちます。
つまり、
元調子の長所を残したまま、元調子の欠点を減らそうとしている
ように見えるわけです。
同じことは先側が動くシャフトにも言えます。
従来、先調子や先中調子のシャフトは、
- ヘッドが走る
- ボールをつかまえやすい
- 球を上げやすい
反面、
- 左へのミスが出やすい
- インパクト付近でヘッドが暴れやすい
- 打点が安定しにくい
という弱点を持っていました。
ところが SPEEDER NX WHITE の試打評価は、
「つかまる」
「上がる」
「それでも打点が散りにくい」
です。
これも考え方としては同じです。
先側を動かすことをやめたのではなく、動かしたときに起きる不要な挙動を抑えている。
ここが最近のシャフト設計の面白いところだと思います。
「どこがしなるか」だけでは説明できなくなってきた
これまでシャフトは、
元調子
中調子
先調子
という分類で説明されることが多くありました。
もちろん、この分類に意味がないわけではありません。
しかし現在のシャフトを見ると、それだけではかなり説明しにくくなっています。
例えば 26 VENTUS TR にはBLACK、BLUE、REDがあります。
大まかに見れば、
BLACKはしっかり系、
BLUEは中間、
REDは動く側、
という位置付けになるでしょう。
ところが実際の試打では、必ずしも
BLACK=低い球
RED=高い球
とはなりません。
なぜでしょうか。
それは、シャフトがボールを直接飛ばしているわけではないからです。
シャフトがしなる。
そのしなり方をゴルファーが感じる。
その結果、
切り返しのタイミングが変わる。
力を入れる場所が変わる。
リリースのタイミングが変わる。
インパクト時の手元の位置が変わる。
そして最終的に、
ダイナミックロフト
アタックアングル
フェースアングル
打点
などが変化して、弾道になります。
つまり、
シャフトの特性 → 弾道
という単純な関係ではありません。
正確には、
シャフトの特性
↓
ゴルファーがそのシャフトにどう反応するか
↓
クラブの運動が変わる
↓
インパクトが変わる
↓
弾道が変わる
という順番で考える必要があります。
「欠点を消す」シャフト設計へ
今回の10本を見ていると、共通して感じるのは、
特徴を強くすることよりも、その特徴によって生まれる副作用を小さくする
という方向です。
元調子なら、先端を安定させながら球を上げやすくする。
先側を動かすなら、走りを残しながらインパクトで暴れにくくする。
中調子なら、クセをなくすだけではなく、しなり戻りをより自然につなげる。
カウンターバランスなら、単に手元を重くするのではなく、重量級ヘッドを振ったときのクラブ全体の動きを整える。
そう考えると、今回追加される10本は、
「どれが一番飛ぶのか」
を見るより、
それぞれのシャフトが、従来そのタイプに存在したどんな欠点を消そうとしているのか
を見る方が面白いと思います。
そして、その欠点を消すために使われている技術こそが、今回の新しいシャフトを理解するポイントになるはずです。
