アプローチは、ボールではなくウェッジへの入力から始まる
オリムピッククラブで、イアン・ポールターのアプローチ練習を見たことがあります。
その時、近くではローリー・マキロイも練習していました。
普通に考えれば、目を奪われるのはマキロイです。
世界トップクラスのスイング。
圧倒的なスピード。
身体能力の高さ。
ボールを打つ姿そのものに、華があります。
ところが、その時の私は、なぜかポールターのアプローチから目が離せませんでした。
理由は、派手さではありません。
高く上げる球でも、強烈なスピンでもありません。
むしろ、見た目にはとても静かでした。
しかし、ボールが同じような距離に集まっていく。
構えが大きく変わらない。
リズムも大きく変わらない。
インパクトで緩んでいる感じもない。
その安定感が、妙に印象に残ったのです。
イアン・ポールターといえば、ライダーカップで強さを発揮した選手です。
ヨーロッパチームの一員として、何度も重要な場面で結果を出してきました。
“THE POSTMAN” と呼ばれたのも、必要な場面で必ず仕事を届ける、という意味合いがあったのだと思います。
一打一打の意味が重くなる場面で、力を発揮できる選手です。
そのポールターのアプローチ練習を見ていると、なるほどと思う部分がありました。
勝負どころで強い選手のアプローチは、手先で距離を合わせているようには見えない。
偶然寄せているようにも見えない。
最初から、距離が大きく外れない構造を作っているように見えたのです。
私が特に気になったのは、スタンスの向きでした。
ポールターは、スタンスのオープン度を変えることで、バックスイングの大きさを制限しているように見えました。
つまり、何ヤードだから手でここまで上げる、というよりも、
構えた時点で、
そこまでしか上がらない状態
を作っているように見えたのです。
これは、非常に重要です。
多くのアマチュアは、短いアプローチで距離を落とそうとすると、インパクトで弱めます。
大きく上げて、当たる直前に緩める。
ヘッドを止める。
身体を止める。
手で合わせる。
しかし、それでは毎回違うインパクトになります。
ある時は身体ごと動く。
ある時は腕だけになる。
ある時は手首だけで合わせる。
ある時はヘッドだけが走る。
これでは、距離感がそろいません。
アプローチの距離感というと、多くの人はまず結果を考えます。
何ヤード飛ばすか。
どこに落とすか。
どれくらい転がすか。
スピンを入れるか。
高く上げるか。
低く出すか。
もちろん、それらは大切です。
しかし、それはすべて結果側の話です。
その前にあるのは、
ウェッジにどれだけの入力を与えるか
です。
ここを見落としてはいけません。
アプローチは、ボールをどうするかの前に、ウェッジに何をさせるかです。
ウェッジに入る入力が大きすぎれば、インパクトで減速しなければならない。
入力が小さすぎれば、芝に負ける。
入力が毎回違えば、キャリーもスピンもランも読めない。
だから、まず制御すべきなのはボールではありません。
ウェッジへの入力です。
この時のポールターのアプローチは、まさにそこが整理されているように見えました。
スタンスの向きで、バックスイングの大きさを制限する。
バックスイングの大きさが制限されれば、クラブヘッドが加速できる距離も制限される。
加速できる距離が制限されれば、インパクト時のヘッド速度も大きくなりすぎない。
つまり、距離をインパクトで殺しているのではなく、
構えの時点で、ウェッジに入る入力の上限を決めている。
ここに、プロのアプローチの大きなヒントがあります。
アプローチが苦手な人ほど、インパクトで距離を合わせようとします。
「強かった」
「弱かった」
「緩んだ」
「入った」
「手が出た」
「ヘッドが走った」
こういう言葉が多くなります。
しかし、インパクトで調整している限り、距離感は安定しません。
なぜなら、インパクトは一瞬だからです。
その一瞬で、速度、ロフト、フェース向き、最下点、入射角、スピン量をすべて合わせようとするのは、あまりにも難しい。
本来は逆です。
インパクトで合わせるのではなく、
インパクトまでに、すでに合う状態を作っておく。
ポールターのアプローチには、その考え方が見えたのです。
このシリーズでは、アプローチを少し違う角度から考えていきます。
テーマは、距離感ではありません。
もっと手前にある、
ウェッジへの入力制御
です。
アプローチの距離は、単に振り幅だけで決まるわけではありません。
ヘッドスピードだけで決まるわけでもありません。
身体とクラブがどれだけつながっているか。
どれだけ一定の圧力でクラブを動かせているか。
どれだけの加速距離を与えているか。
そうした要素によって、ウェッジへの入力は決まります。
そして、その入力が安定して初めて、ボール位置、フェースの開き、バンス、グリップポジションといった出力側の調整が意味を持ちます。
ポールターのアプローチ練習を見た時、私はただ「安定している」と感じました。
しかし、今あらためて考えると、その安定感には理由があったのだと思います。
距離を手で合わせていたのではない。
インパクトで弱めていたのでもない。
大きく振って、途中で調整していたのでもない。
構えの段階で、ウェッジへの入力を決めていた。
その入力が大きくなりすぎないように、スタンスの向きでバックスイングを制限していた。
そして、その制限された入力を、最後まで止めずに使っていた。
だから、短い距離でも緩まない。
だから、ボールが同じような距離に集まる。
だから、アプローチに安定感が出る。
アプローチは、ボールに合わせる技術ではありません。
まず、ウェッジに入る入力をそろえる技術です。
ボールの高さ、スピン、ラン、落とし場所は、その後に出てくる結果です。
次回は、この入力をもう少し物理的に考えます。
特に重要になるのは、
有効重量
です。
同じヘッドスピードでも、身体とクラブが一体で動いているのか、手先だけで合わせているのかで、ボールに伝わる仕事量は変わります。
つまり、距離感を狂わせているのは、スピードだけではありません。
ウェッジに乗っている有効重量が、毎回変わっていること。
ここに、アプローチが安定しない大きな理由があります。
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