前回の記事を補完する記事を書きます。
1989年の全英オープンは3人のプレイオフとなりました。この全英オープンで何が起きていたのでしょうか?
それはノーマン、グレディのオーストラリアンとアメリカンのカルカベキアのオーストラリアVSアメリカとなった大会でもありました。
使用アイアンは、ノーマンは以前から契約していたスポルディングがスネークアイもしくはコブラでグレディはミズノ、カルカベキアはピン Eye2です。
店長的には、この部分に注目します。
1989全英は「スイング × クラブ」の衝突だったんです。
フリップスイング+グースネック(カルカベキア)
VS
基本的なスイング*伝統的クラブ(ノーマン・グレディ)
カルカベキアのスイングは「回内–回外」の典型
カルカベキアのバックスイング後半を見れば:
- 左手のプロネーション(回内)でクラブが立ち上がる
- トップでフェースが開く
- 切り返しで左手が回外し、フェースを閉じながら降りてくる
- インパクト直前に “急激に手が返る” → フリップ系
ノーマン/グレディのスイングは「回内を使わない系」
- レフトサイドが強い
- トップでフェースは“ほぼスクエア”のまま
- 回内量が極端に少ない
- ダウンでフェースローテーションをほぼ使わない
- 腰の回転でフェースが“スクエアのまま”下りてくる
となります。
カルカベキアはピン Eye2です。

PING Eye2 の“グースネック”が補っていたもの
本当に Eye2 を成功させたのは “グースネック” と “重心の深さ” によるヘッド挙動の安定性だった。
左手回内 → フェース開く
切り返しで回外 → フェース閉じる
↓
この “開閉の幅” が大きくても
ネック形状によりフェース角の再現性が上がる。
つまり:
“フェースを大きく開閉しても戻る”クラブだったから
フリップ系が成立してしまった。
“スイングシステムの代理戦争” だったです。
そして勝ったのは PING Eye2 × フリップ系。
これは当時のゴルフ界に大衝撃を与えた。
ピンのクラブを使うとスコアが出るということでピンのクラブの規制を求める声が強くなったのもわかる気がします。当時はそれが溝に原因があるということで決着がつきましたが、PINGの開発がそうではないと言っているようにグースネックあったということです。
その結果起きたこと
- ツアーで「Ping を規制しろ」という声が急増
俺たちより下手な奴らが上手くなるのは許せない - 原因は「溝」だとされた(=誤診)
- 本質的には グースネック+深重心+フェース安定 の優位
- しかし溝に責任が押し付けられ、溝規制に発展
- トム・ワトソンらトッププロが「精神に反する」と発言
- ルールは“溝”に矛先が向けられた(技術的には間違い)
PING だけがわかっていた真実:
これは溝ではなく、スイングとクラブの“統合設計”の問題である。
そうなんです。これは伝統工芸VS機械工学でもあったんですね。
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【店長のひと言】
書き終えて、面白いなって始めたゴルフですが、よくもまぁこんな壮大なストーリィーを当時は思っていませんでしたが、早くから機械工学を志した身で中途半端は進み方をしたので、どうしても、こういうような味方になってしまって申し訳ありませんが、ある程度以上、両方見えているので、役立っています。
PING EYE2が登場した当時はグース嫌いは余りなかったんですが、例の事件後、このような論調が多くなってきたように感じるのはどうしてもこの時間が背景にあるんではないかと思います。
現在のディープマレットは明らかに伝統的なクラブではないのに支持が広がるのはテクノロジー進化推進派が多くなったということなのかともいえるんではないかと思います。

