PROJECT X LZ

メーカーはProject X LZについて、次のように説明しています。
新技術TWT(トリプル・ウォール・テクノロジー)にてティップとバット部分の強度を上げ、シャフト中間部分の“Loading Zone”でエネルギー伝導率の最大化・最適化を達成。(当社製品従来比)
さらに、フレックスごとにテーパー率と重量を変え、ツアー選手向けの6.5/125gから、アマチュアゴルファー向けの5.0/110gまで用意されています。
この説明を読んで、腑に落ちることがありました。
このシャフトは、単に「ボールが高くなるシャフト」ではない。
ということです。
私は釣りもしていて、以前はロッドも自作していました。
ピンポイントにルアーを入れることが重要な釣りでは、ロッドのティップを詰めて組んだ方が、ルアーの初速が出て、しかもコントロールしやすいということに気づいていました。
ただ柔らかくして、ロッドを大きくしならせればいいわけではありません。
Loadを受け止める。
そのエネルギーを使う。
そしてリリースした後には、ティップが正確に戻る。
Project X LZの、
ティップとバット部分の強度を上げ、その中間にLoading Zoneを作る
という説明を読んだとき、このキャスティングロッドの感覚と重なるものがありました。
もちろん、ゴルフシャフトと釣り竿は同じではありません。
そして、スイングにもよります。
しかし、今回のお客様のように、ボールの近くまで長くLoadingを続けるタイプのスイングには、このシャフトは非常に合う可能性があります。
メーカー自身が、
「エネルギー伝導率の最大化・最適化」
を掲げているシャフトですから、その意味では当たり前なのかもしれません。
問題は、ちょっとお高い。
でも、
いいシャフトだと思います。
そしてBLUEPRINT Tへ戻ります
さて、ここまでBLUEPRINT Tから始まって、ヘッドの大きさ、フェースターン、リリース、Loading、そしてProject X LZまで話を広げてきました。
最後に、もう一度アイアンの話へ戻りましょう。
PGA TOURでも、マッスルバックをセットの中心として使用している選手は少数派です。
調査の定義にもよりますが、おおよそ2割程度。
世界最高レベルの選手でさえ、キャビティバックを使っている選手の方が多いのです。
これは当然だと思います。
マッスルバックを使わなければ、良いゴルフができないわけではありません。
ヘッドを意図したタイミングで動かす。
弾道を変える。
ロフトを管理する。
リリースのタイミングを自分で作る。
そうしたことができるゴルファーにとって、マッスルバックの運動特性は大きな武器になることがあります。
今回のお客様が、まさにそうでした。
しかし、それができなくてもスコアが良ければ、それもまた良いゴルフです。
むしろクラブに助けてもらい、できるだけ同じ弾道を繰り返す方がスコアにつながるゴルファーもたくさんいます。
だから、
小さいヘッドだから難しい。
大きいヘッドだからやさしい。
だけでは、アイアンを選ぶことはできません。
何をクラブに任せたいのか。
何を自分でコントロールしたいのか。
そして、どのようなゴルフをしたいのか。
ゴルファーの能力だけではなく、プレースタイルまで含めてアイアンを選ぶ。
それが今回のフィッティングから、改めて感じたことでした。
