二足歩行と左股関節の上昇
前回は、インパクトゾーンでクラブがなぜ加速するのかを整理しました。
ポイントは、クラブを手で叩くことではありませんでした。
バンプによって左股関節側に圧力が移る。
そこから左股関節が上昇する。
骨盤が回転しながら抜ける。
身体の回転が止まらない。
手元が移動し続ける。
クラブの遅れが、接線方向のヘッド速度へ変換される。
これが、インパクトゾーンでヘッドが減速せずに通過する大きな理由だと考えました。
今回は、その考えをもう少し広げます。
この左股関節の上昇による加速は、アプローチだけの話ではありません。
フルスイングでも、同じ原理は発生しています。
そして、このことを考えるたびに私は、これは 人間だから使える加速資源 なのだと思います。
人間は、股関節を上下させて前へ進む
人間は二足歩行をします。
歩く時、人間はただ脚を前に出しているわけではありません。
股関節が上下する。
骨盤がわずかに回旋する。
左右の脚が交互に支持脚になる。
重心が前へ移動する。

この仕組みによって、人間は前へ進んでいます。
つまり、人間の身体には、もともと
股関節の上下運動と骨盤の回旋を使って、重心を移動させる仕組み
が備わっているわけです。
これは、ゴルフスイングにも非常に大きく関係していると思います。
四足歩行と二足歩行の違い
四足歩行の動物は、身体を四つの足で支えています。
体幹は比較的水平に近く、推進力は前後の脚で分担されます。
もちろん、四足歩行にも素晴らしい運動能力があります。
猫のような動物を見れば、瞬発力も、反応速度も、身体操作も非常に優れています。
しかし、人間の二足歩行とは身体の使い方が違います。
人間は、二本の脚で立ち、体幹を立て、左右の股関節を交互に使いながら前へ進みます。
この時、股関節の上下運動が大きな役割を持ちます。
右脚で支える。
左脚へ圧力が移る。
左股関節が上昇する。
骨盤が回旋する。
重心が移動する。
この仕組みは、ゴルフスイングの中でも使える身体資源です。
ゴルフスイングは、腕だけの運動ではない
ゴルフスイングを腕の動きとして見ると、クラブをどう振るか、フェースをどう返すか、手元をどう動かすか、という話になりがちです。
しかし、クラブを加速させている大きな土台は、もっと身体の中心側にあります。
特に重要なのが、股関節です。
バンプによって左股関節側に圧力が移る。
そこから左股関節が上昇する。
骨盤が回転しながら抜ける。
この動きがあるから、身体の回転が止まりにくくなります。
身体の回転が止まらなければ、手元も移動し続けます。
手元が移動し続けるから、クラブの遅れが接線方向のヘッド速度へ変換されます。
つまり、ヘッドスピードは、手先だけで作られているのではありません。
二足歩行の身体に備わった、股関節の上下運動と骨盤回旋の資源を、スイングの中で利用している
と考えることができます。
アプローチでも、身体のエンジンは必要である
ここでアプローチに戻ります。
アプローチは短い距離です。
だから、身体を使わない方がよいと思われることがあります。
しかし、それは違うと思います。
短い距離だからこそ、身体を大きく使いすぎないことは大切です。
しかし、身体のエンジンを止めてよいわけではありません。
身体が止まれば、手が動きます。
手が動けば、有効重量 m が変わります。
PP#3の圧力も変わります。
加速度 a も変わります。
すると、距離感は安定しません。
アプローチで必要なのは、大きな身体の動きではありません。
小さくても、止まらない身体の動き。
その中心にあるのが、
左股関節の上昇による回転の継続
です。
大きく動くことと、止まらないことは違う
ここは誤解しやすいところです。
「身体を使う」と言うと、大きく回す、大きく体重移動する、大きくフォローを出す、というイメージになりがちです。
しかし、アプローチで必要なのは、それではありません。
短い距離で大きく身体を使えば、入力が大きくなりすぎます。
大切なのは、
大きく動くことではなく、止まらないこと
です。
左股関節側に圧力が移る。
左股関節がわずかに上昇する。
骨盤が詰まらず、回転しながら抜ける。
手元が止まらない。
クラブとの接続が切れない。
この小さな連続性が、アプローチの安定につながります。
つまり、アプローチでは、身体を大きく使う必要はありません。
しかし、身体の運動を止めてはいけない。
ここが非常に重要です。
左股関節が上昇しないと、手で処理するしかなくなる
逆に、左股関節が上昇しないとどうなるか。
左へ流れる。
左腰が詰まる。
骨盤の回転が止まる。
胸の回転が止まる。
手元が止まる。
こうなると、クラブの遅れを身体の回転で処理できません。
そこで手が出ます。
手首をほどく。
ヘッドを投げる。
フェースを合わせる。
ロフトを調整する。
インパクトで弱める。
これらは、すべてインパクト直前の補正です。
補正が入れば、入力は安定しません。
有効重量 m も変わる。
加速度 a も変わる。
インパクト時の V も変わる。
だから、距離感が狂います。
ポールターの安定感は、人間の身体資源を使った安定感だった
オリムピッククラブで見たポールターのアプローチは、派手ではありませんでした。
しかし、安定していました。
今考えると、その安定感は、単に手先が器用だったからではないと思います。
スタンスのオープン度によって、加速距離 s を制限する。
PP#3の圧力を一定に近づけ、加速度 a をそろえる。
身体・腕・クラブのリンクを保ち、有効重量 m を一定に近づける。
そして、左股関節の上昇によって身体の回転を止めない。
このような構造があったから、短い距離でも緩まずに打てたのだと思います。
見た目には静かでも、身体の中では運動が止まっていない。
ここが、プロのアプローチの凄さです。
人間だから使える技術
この左股関節の上昇による加速を考えるたびに、私は、これは人間だから使える技術だと思います。
二足歩行をする人間は、股関節の上下運動を使って前へ進みます。
その身体資源を、ゴルフスイングの中でも利用できる。
バンプから左股関節が上昇し、骨盤が回転しながら抜ける。
その結果、身体の回転が止まらず、手元が移動し続ける。
クラブの遅れが、接線方向のヘッド速度へ変換される。
これは、腕力だけでクラブを振る話ではありません。
人間の身体にもともと備わっている運動資源を、クラブの加速に利用しているのです。
だからこそ、ゴルフスイングは面白い。
単なる道具操作ではなく、人間の身体構造そのものを使った運動だからです。
入力があるから、出力を変えられる
ここまでで、ウェッジへの入力方法はかなり整理できました。
有効重量 m を一定にする。
加速度 a を一定にする。
加速距離 s を変える。
左股関節の上昇によって、インパクトゾーンで身体の回転を止めない。
この入力があるからこそ、次に出力を変化させることができます。
入力が毎回違えば、ボール位置を変えても、フェースを開いても、バンスを使っても、結果は読めません。
なぜなら、そもそもウェッジに入っている仕事量が毎回違うからです。
しかし、入力が安定していれば、出力側の変化は意味を持ちます。
同じ入力に対して、ボール位置を変えれば、入射角とロフトが変わる。
フェースを開けば、前進力が高さやスピンに変わる。
グリップポジションを変えれば、ロフトとバンスの使い方が変わる。
クラブを変えれば、同じ入力を違う弾道に変換できる。
つまり、出力を変えるためには、先に入力が安定していなければならないのです。
入力編のまとめ
ここまで入力編を長く扱ってきた理由は、そこにあります。
アプローチは、いきなりボールを操作する技術ではありません。
まず、ウェッジへの入力を安定させる。
そのために、
m を一定にする。
身体・腕・クラブのリンクを保ち、有効重量を安定させる。
a を一定にする。
PP#3にかかる圧力をそろえ、加速度入力を安定させる。
s を変える。
オープンスタンスの度合いとトップの大きさで、加速距離を変える。
そして、
左股関節の上昇で、インパクトゾーンの回転を止めない。
この土台があって初めて、ウェッジはボールに安定した仕事をすることができます。
入力がそろっているからこそ、出力の違いが意味を持つ。
次回からは、この安定した入力を、どのように球質へ変換していくかを考えていきます。
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