ゴルフの常識は本当なのか? ― Mythbusters(ゴルフの俗説を検証)2

Mythbusters(ゴルフの俗説を検証)面白そうな問題です。

出演者

  • シェーン・ベーコン(Shane Bacon):司会

  • マーティ・ジェーソン(Marty Jertson):PINGの研究開発担当者

    また、二人が面白そうなテーマを動画にしていますので、のぞき見してみましょう。ゴルフの俗説はいろいろなありますが、どのような俗説を取り上げ、どのように解説するのか楽しみですね。

2. 「ラフからはスピンがかからない」は本当か?

シェーン:次の俗説は「ラフからはスピンをかけられない」というものです。

ラフから打つと、スピンが少なくなって、ボールが飛び出してしまうと言われます。
しかし、テレビでプロのプレーを見ると、ラフからでも非常に強いスピンをかけていることがあります。

実際はどうなのでしょうか?

マーティ:これは非常に複雑で、微妙な問題です。

全英オープンでマーク・カルカベッキアがラフから強烈なスピンをかけた有名なショットを覚えています。
溝の性能も話題になりましたし、確か少し雨が降っていたように思います。
ラフからのスピンには、さまざまな要素が関係しています。
一般的に言えば、ラフからはスピン量が減少する傾向があります。
しかし、逆にラフから、その日のコース上で最もスピンの多いショットを打つこともあります。もちろん、ティーアップしたショットは別としてですが。

例えば、ライグラスやブルーグラスのラフ※1で、ボールが芝の上に高く浮いている状態を考えてみてください。

まるでティーアップされているような状態です。

そこからロブウェッジ、サンドウェッジ、ギャップウェッジのようなロフトの大きなクラブで打てば、非常に強いスピンが発生することがあります。

理由は、インパクト時に高い摩擦力を確保できるからです。

室内のマットから打つ場合と似ています。

ボールとフェースの間に芝などの異物がほとんど入らないため、高い摩擦力が得られるのです。

ラフのライを判断するとき、私は2つの要素に分けて考えています。

ツアーには、ラフのライの読み方を選手に教える優秀なコーチがいます。
これは科学であると同時に、経験を必要とする技術でもあります。

第一の要素は、ボールとフェースの摩擦です。

クラブヘッドがラフを通過し、ボールに接触する瞬間に、どれだけの芝がフェースとボールの間に挟まるのか。
あるいは、水分や異物がどれだけ存在するのか。
これが重要です。

第二の要素は、インパクト後、ボールが空中に出るまでに何を通過するかです。

実は、こちらを見落としている人が多いのです。
例えば、ボールとフェースは比較的きれいに接触できる状態だったとします。
芝があまり挟まらず、十分な摩擦力が得られたとしても、その後、ボールが長い芝の中を通過しなければならない場合があります。
しかも芝がボールの進行方向に逆らうように倒れていることもあります。
カートに踏まれた芝や、逆目のラフなどですね。
ボールが飛び出す途中で芝に接触すると、小さな力が繰り返し加わり、スピンが減少することがあります。

したがって、ラフからのショットを判断するときは、2つの段階を考えなければなりません。

まず、どれほどクリーンにインパクトできるのか。十分なクラブヘッドスピードを得られるのか。

どのクラブを使うのか。

ここには、ボールの撥水性やフェースの溝の設計、表面処理などの技術も関係します。
そして次に、インパクト後、ボールが空中に出るまでの間に何が起こるのか。

ラフからのスピン量を正確に予測できる優秀な選手たちは、この2つを判断する能力に優れています。

ラフからでもスピン量が増える状況は確かにあります。

一つは、先ほど説明した、ボールが高く浮いた状態からロフトの大きなクラブで打つ場合です。

そしてもう一つ、逆の現象もあります。

私たちは以前、この番組で「スピンロフト・マウンテン」について話しました。

3番、4番、5番、場合によっては6番アイアンのようなロングアイアンで、少し湿ったラフから打ったときに、通常よりスピン量が増える場合があります。

これは摩擦係数や、フェース上でのボールの滑り・転がりに関係しています。

私はこれを 「リバース・フライヤー」 と呼んでいます。

通常のフライヤーとは逆に、ロングアイアンのスピン量が増え、ボールが高く吹き上がって、飛距離が不足するのです。

「この前、5番アイアンでラフから打ったら、ボールが吹き上がってショートした」

という経験のある人もいるでしょう。

それがこの現象です。

シェーン:これは練習によって身につく能力なのでしょうか?

深く沈んだラフや、ボールが浮いたラフなど、さまざまなライから実際に打って、どのような球になるか経験するしかないのでしょうか?

マーティ:そうですね。

ラフからの練習ができる施設やコースがあるなら、ぜひ取り組んでほしいと思います。
非常に重要な技術です。
全米オープンや全米プロゴルフ選手権に行けば、選手たちは皆ラフからのショットを練習しています。
フェアウェイからのショットについては、ある程度何が起こるか予測できます。
しかしラフからは、そのコースの芝によってボールがどう振る舞うかを確認しなければなりません。
アマチュアの方も、練習するときや実際のラウンド中に観察してみてください。
先ほどの2段階に分けて考えるのです。
まず、ボールが芝の中でどのような状態にあるのか。
ボールの後ろ側がどれだけ見えているか は、よい判断材料になります。
後ろ側が大きく見えていれば、比較的クリーンにインパクトでき、摩擦力を確保できる可能性が高くなります。

逆に、後ろ側があまり見えなければ、フェースとボールの間に芝が入りやすくなります。

そして第二に、ボールが飛び出す方向にどれだけ芝があり、その芝目がどちらを向いているかを考えるのです。

この2つを意識して観察し続ければ、人間の脳が持つパターン認識能力によって、徐々にライを読む能力が身についていきます。

※1 芝の種類と特徴

ライグラス(ペレニアルライグラス)

Grand Slam™ / Turf-Type Perennial Ryegrass Blend / Platinum Quality

株状に成長し、比較的細い葉が密集します。芝の密度と刈高によって、ボールが浮く場合も沈む場合もあります。

ケンタッキーブルーグラス

The 18-hole hazard: The U.S. Open rough makes Oakmont both impossible and simple | Golf News and Tour Information | GolfDigest.com

地下茎で横に広がり、連続した芝面を形成します。密度の高いラフでは、ヘッドにまとまった抵抗がかかる可能性があります。

野芝(日本の一般的なラフ)

Zoysia Grass - Zoysia japonica - Shrubz.us

比較的葉が幅広く、硬さがあります。ボールを支える場合がある一方、芝が絡む状況ではヘッドの抵抗も大きくなります。

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