軽く振った方が飛ぶ理由

有効重量で考えるスインガースイング・第3話

前回は、時速5キロの電車と三輪車の例から、有効重量について考えました。

同じ時速5キロでも、電車と三輪車では衝撃がまったく違います。
速度は同じでも、ぶつかってくるものの重さが違うからです。

ゴルフも同じです。

同じヘッドスピードでも、腕だけでクラブが動いているのか。
それとも、身体とクラブが一体化して動いているのか。

ここで、ボールに届く衝撃の重さは変わります。

今回は、多くのゴルファーが一度は経験している、

軽く振った方が飛ぶ

という現象について考えてみます。


ラウンド中や練習中に、こういう経験はないでしょうか。

思いきり振ったときより、少し抑えて振ったときの方が飛んだ。
飛ばそうとしたときより、軽く合わせたときの方がボールが強かった。
マン振りしたときより、力を抜いたときの方がミート率が良かった。

多くのゴルファーは、この現象を不思議に感じます。

なぜなら、普通に考えれば、

強く振れば飛ぶ
速く振れば飛ぶ
大きく振れば飛ぶ

と思っているからです。

しかし実際には、必ずしもそうなりません。

ここに、スインガースイングを考えるうえで大切なヒントがあります。


軽く振った方が飛ぶ。

この言葉をそのまま受け取ると、

力を抜けば飛ぶ

という話に聞こえるかもしれません。

しかし、私は少し違うと考えています。

軽く振ったから飛んだのではありません。
軽く振ったことで、身体とクラブの接続が切れなかったのです。

飛ばそうとして力を入れると、多くの場合、腕や手が主役になります。

手でヘッドを走らせる。
腕でクラブを引っ張る。
インパクトで押し込む。
フェースを返して飛ばそうとする。

このような動きになると、見た目にはクラブが速く動いたように感じます。

しかし、その瞬間に身体とクラブの接続が切れれば、有効重量は小さくなります。

つまり、ヘッドは速く動いている。
しかし、ボールにぶつかっているものは軽くなっている。

これでは、ボールスピードは思ったほど伸びません。


反対に、軽く振ったときはどうでしょうか。

力みが少ない。
腕が余計に動かない。
手でクラブを急がせない。
身体とクラブの関係が崩れにくい。

その結果、身体とクラブが一体化したままインパクトに入りやすくなります。

有効重量が逃げにくい。
力の向きも散りにくい。
打点も安定しやすい。
ロフトも増えすぎにくい。
フェース向きも暴れにくい。

だから、軽く振ったように見えても、ボールは強く飛ぶのです。


ここで大事なのは、スピードを否定しているわけではないということです。

速さは必要です。
ヘッドスピードも必要です。

しかし、スピードだけを求めて、有効重量を失ってはいけません。

たとえば、時速5キロの三輪車を、時速7キロにしたとします。
少し速くなりました。

しかし、時速5キロの電車と比べたら、衝撃はまったく違います。

ゴルフでも同じです。

腕だけでクラブを速く動かしても、身体とクラブが一体化したスイングの重さには届かないことがあります。

だから、

ヘッドスピードを上げる努力

が、必ずしも

ボールスピードを上げる努力

になっているとは限らないのです。


この視点で見ると、よく言われる表現も少し違って見えてきます。

たとえば、

コンパクトなトップなのに飛ぶ

という言葉があります。

ヒッター目線では、不思議に見えます。

トップが小さい。
振り幅が小さい。
助走距離が短い。
なのに、なぜ飛ぶのか。

しかし、スインガー目線では、それほど不思議ではありません。

トップがコンパクトでも、身体とクラブが一体化していれば、有効重量が大きくなります。
振り幅が大きくなくても、力の向きが散らずにボールへ届けば、ボールスピードは出ます。

つまり、

コンパクトなのに飛ぶ

のではなく、

コンパクトでも、有効重量が乗っているから飛ぶ

のです。


同じように、

ゆっくり振っているように見えるのに飛ぶ

という現象もあります。

これも、見た目の速さだけで考えると不思議です。

しかし、スインガーの動きは、必ずしも派手に速く見えません。

なぜなら、余計な部分が暴れていないからです。

手先だけが急激に動く。
肩が突っ込む。
身体が浮く。
フェースが急激に返る。

こうした動きは、見た目には速く見えます。

しかし、それがボール方向へのエネルギーになっているとは限りません。
むしろ、ベクトル分散になっていることも多いのです。

一方、スインガーは、身体とクラブが一体化して動くため、見た目には静かに見えることがあります。
しかし、衝突に参加している重さは大きい。

だから、ゆっくり見えてもボールは強く飛びます。


女子プロのスイングを見ても、同じことを感じます。

多くの女子プロは、アマチュア男性のように力いっぱい振っているようには見えません。

しかし、ボールはしっかり飛びます。
弾道も強い。
方向性も安定しています。

それは、単にタイミングが良いからではありません。

身体とクラブの接続が切れにくい。
打点が安定している。
ロフトが管理されている。
力の向きが散っていない。
有効重量がボールに届いている。

だから、力感が少なく見えても、出力としてのボールスピードが出るのです。

ここを見ずに、

もっと力を入れれば飛ぶ

と考えると、逆に遠回りになります。


多くのアマチュアが飛距離を落としている原因は、スピード不足だけではありません。

むしろ、

飛ばそうとした瞬間に、有効重量を捨てている

ことがあります。

飛ばそうとする。
腕が動く。
手が急ぐ。
クラブが身体から外れる。
打点がずれる。
ロフトが寝る。
フェースが開く。
スピンが増える。
方向が散る。

この流れになると、本人は一生懸命振っています。
しかし、ボールに届くエネルギーは増えていません。

努力しているのに飛ばない。
強く振っているのに球が弱い。
速く振っているのに曲がる。

その原因は、努力不足ではなく、努力の方向が違うのかもしれません。


では、スインガーは何をしているのでしょうか。

スインガーは、クラブを手で走らせようとしているのではありません。
クラブが走らされる状態を作っています。

身体とクラブの接続を保つ。
有効重量を逃がさない。
力の向きを散らさない。
インパクトで急に押すのではなく、重い状態のままインパクトに入る。

その結果として、クラブが走ります。
その結果として、ボールスピードが出ます。

つまり、スインガーにとって大切なのは、

速く動かすこと

の前に、

つながった状態で動くこと

なのです。


ここで、ひとつ誤解を避けておきたいことがあります。

軽く振るというのは、弱く振ることではありません。

力を抜き切って、ただ緩く振ることでもありません。

大切なのは、余計な力で接続を壊さないことです。

腕や手でクラブを急がせる力を減らす。
身体とクラブの関係を崩さない。
力の向きを前へそろえる。

その結果として、見た目には軽く振っているように見える。

これが、スインガーの「軽さ」です。

ですから、

軽く振る

という言葉より、本当は、

接続を切らずに振る

と表現した方が正確かもしれません。


今回の結論は、ここです。

軽く振った方が飛ぶのは、軽く振ったからではありません。

軽く振ったことで、身体とクラブの接続が切れず、有効重量が逃げなかったからです。
さらに、力の向きが分散せず、ボールへ届きやすかったからです。

つまり、飛距離に必要なのは、単なる力感ではありません。

速さ。
重さ。
方向。

この三つがそろって、初めてボールスピードになります。

スインガーとは、弱く振る人ではありません。
有効重量を逃がさず、力を散らさず、結果としてボールスピードを出す人です。


次回は、ここから一歩進めて、

具体的に説明したいと思います。

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