PINGエピソード85:待望のG440K の深掘り1

PINGエピソード85:待望のG440Kを、いつもの様に会話を深掘りしていきましょう。

店長のコメントは太字斜体で(店)がつきます

0:00–0:11

PINGの皆さんが、道具がどれだけ大事かを改めて教えてくれました。

自分が打ちたいと思ったショットを、だいたい何でも打てるのが本当に好きなんです。

ここで何が起きているのか、ゴルファーがもっと良いゴルフをするための面白い話をたくさん届けられると思います。

(店)ゴルフの面白いところは、必ずしもナイスショットを繋げなくてもスコアが作れるんです。コースではできるだけコース戦略に集中した方がスコアがよくなるので、ショットにリソースを割きたくないんです。ショットの調子がいいとスコアになるのは実はスコアメイクに集中できるという部分が大きいのです。

0:11–0:43

みなさん、こんにちは。PING Proving Grounds ポッドキャストへようこそ。

シェーン・ベーコンです。隣にはマーティ・ジャートソン。

今日は――あえて言いますが――バッグの中で最も重要なクラブ(ドライバー)について話します。もちろん「パターが一番」と言ってもいいですけどね。

今日はライアンも来てくれて、ドライバーの話をします。新しいドライバーについても話しますが、まずは「哲学」から入りたい。

人は飛距離に夢中です。もっと遠くへ、もっと長く、もっと真っすぐに。距離がゴルフの王様みたいになっている。

新しいドライバーを設計するとき、ホワイトボードの“箇条書き”として最初に何が並ぶんですか?

0:44–1:09(Ryan)

一番大事なのは、ドライバーはティーショットで使い、最も飛ばしたいクラブだという認識です。

距離は最大化したい。しかし同時に、自信と一貫性を強く発揮できるクラブであるべきだと考えています。

そのために多くの要素が絡みますが、私たちは長年、低重心化と高MOI化に注力してきました。

さらに、プレーヤーがコースで勝つために、フェアウェイを増やし、飛距離を最大化し、次のショットを楽にする――そういう目的に沿う複数のドライバー設計を用意しています。

(店)ピンのドライバーを選択する人は、正しくプレーヤーがコースで勝つために、フェアウェイを増やし、飛距離を最大化し、次のショットを楽にすることを目的とすることが多いです。どちらかというと他メーカーから一線を画したフェアウェイヒットに重きを置いている人が多いというのが現状だと思います。しかし、飛距離に関して諦めているわけではないというのがG440DRIVERのヒットにつながっています。

1:12–1:33(Shane → Marty)

飛距離の話をよくしますが、当然“プレー可能な場所”に置かないといけない。

あなたはPINGで多くのドライバーに関わってきました。

距離について考えるとき、もっと飛ぶドライバーを作ろうと思えば作れる。でもフェアウェイを見つけることも必要ですよね?

1:28–1:53(Marty)

ドライバーのフィッティングは、分散(dispersion)を意識しながら距離を最大化することだと考えています。

「距離が精度より大事」と言い切るのは簡単ですが、私たちは統計解析をして、実際に“比率”まで出しました。

strokes gainedを使って感度を出すと、オフラインが1ヤード増えるなら、3ヤード伸ばすべき、というような比率です。

(店)目標より1ヤードずれれば、ずれなかった時に比べてずれの3倍飛ばないといけない訳です。ずっとPINGはそれを主張してきてスコアをよくするドライバーを開発してきましたが、やっぱりPINGは飛ばない声に対して我慢してきたのです。

1:54–2:20(Marty → Ryanへの振り)

PINGは市場で「一番やさしいドライバー」と認識されている。

ただ、「やさしいドライバーは速くできない」という小さな偏見もある。

K(ここで見ているモデル)を含めて、やさしいのにボールスピードが速く、飛ぶための設計要素を話してくれますか?

2:20–2:53(Ryan)

まったく同感です。昔は「PINGはフェアウェイは増えるが、ピークのボールスピードや飛距離を少し犠牲にする」と見られていました。

私たちが注力したのは、素材、VFT(可変フェース肉厚)、フェース全体でのボールスピード最大化。

さらにCG位置の最適化で、適正な打ち出しとスピンにする。

そしてKでは、ボールスピードと最高MOIを両立させて、“速いのにやさしい”を実現し、その従来のイメージを壊していく狙いです。

(店)G440でボールスピードを上げることに成功し「K」ではそれをもっと加速しています。

2:54–3:31(Kの名前)

(Shane)Kって名前はどういう意味?

(Ryan)G430 10Kからの流れです。10Kは高MOIで市場を変えました。

MOIは、ヒールトゥ(左右)+ハイロー(上下)の合算(combined MOI)で、10,000という壁を超えた。

今回もKという名称を継続し、極めて高い慣性を意味させています。元祖10Kよりさらにやさしい。高MOIプラットフォームでありつつ、距離にも効く要素が揃っています。

3:31–4:21(Marty:大きいヘッドと長尺)

(Shane)あなた、めちゃくちゃ気に入ってますよね。なぜ?

(Marty)大きいヘッドは安心感がある。

それと私は、可能なら標準より少し長めのドライバーを推す側で、システムとして成立するなら 45.75インチ前後で少しヘッドスピードを稼いで距離を取りたい。

(店)店長もこれまでは45.25インチを使用してきましたが、440KではALTA JCB BLUE(S)46インチがいいのかななんて思っています。

ただ、大きいドライバーは“音を良くする”のが難しい。

そこで、内部構造(チタンシャシーやCarbonfly wrap)について話してほしい。

4:31–6:33(Ryan:形状とカーボン、打音)

まず確認として、これは私たちの最大サイズのドライバーです。ヒールトゥも前後長も最大。

しかしシェイプは非常にバランスが良く、見た目も美しい。G440 MAXのプロファイルをベースにしつつ、ヒール・トゥがしっかりある形。

大きいヘッド=細長い、というイメージですが、これは“バランス型”。

クラウンの曲率が大きく、フェースはややシャロー。上級者が構えたときにも「大きいけど収まりが良い」と感じる要素です。

460ccで、MAXやSFTと同じ領域。ただし別の方法で実現しています。

素材面では、従来重要だったTi 811(低密度で鋳造に適したチタン)の使用比率が下がり、複合材に置き換えが進んでいます。

このKではDual panel Carbonfly wrap(2枚構成)。余剰重量(discretionary mass)を得ることに加え、**打音(音響)**にも大きく効きます。

音はより静かで、少し低く、ミュートされ、音の“長さ(duration)”も短い。ハイスピードプレーヤーほど、短く締まった音を好みます。

(店)試打人の中にはあの懐かしい甲高い音を好む方もいらっしゃいましたが、多くの人は好むはずです。

6:35–7:37(MOIの効き方)

MOIはハイハンディにもツアーにも重要。

ハイハンディは打点が散るので、寛容性と初速保持に効く。

一方で、ハイスピードプレーヤーは“軽微なミス”でも結果が大きくなるので、むしろMOIがより重要というのが私たちの分析です。

「上手い人は芯に当てるからMOI不要」ではなく、結果は逆、という話ですね。

(店)非常に重要な話をしています。上級者はうまいので慣性モーメントが大きいドライバーは必要ないと思われると思いますが、上級者やプロ程1打を争うゲームをしているわけで、プレッシャーのかかる大事な場面で、OBだけでなく、フェアウェイヒットできずにラフに入れたり、フェアウェイバンカーに入れたりするとスコアを崩すことの引き金になるので絶対に避けたいわけです。
ボールスピードが一般男子のスピードに近い女子プロはとにかくフェアウェイヒットを最重要視することからもわかります。
店長レベルのプライベートとランドでも、ラフに入れたり、フェアウェイバンカーに入れたりしたときには、たとえリカバリできたとしても、やはりショットのリズムが変わりますので、いつものリズムに早く戻すよう意識します。

8:10–10:49(CGシフター復活と進化)

(Marty)大きいドライバーは“自由”をくれる。さらにKはCGシフターで自由が増えた。10Kは固定ウェイトだったが、Kでは高MOIのまま調整ができる。どう実現した?

(Ryan)設計上の大きな判断でした。余剰重量を十分に確保できるかが鍵。

free hosel design、内部構造の削減、Dual Carbonfly wrapの使い方で、CGとMOI最適化に加えてCGシフターを入れる重量余裕を作れました。

(Marty)G410では12〜14gで、CGを動かすために“移動距離”が必要だった。今回は位置が近いが、どれくらい動いている?

(Ryan)Kでは32gの高比重タングステン。重いので移動距離が少なくてもCGが動く。

さらに移動距離が少ない分、高MOIを維持したままドロー/標準/フェードの調整ができ、設定変更で“やさしさを削る”トレードオフが小さい。

多くの動画ですべにCGシフターを移動させて試打されていますが、G410の12~14gから2倍以上の32gシフターになっています。G410の時は確かに弾道が変わると思いましたが、変えたことによって何か違ったクラブになったという印象を持ちました。G440Kでは僅かに動かすだけですのでG440Kの特性はそのままで弾道が変わるんですね。10グラム程度シフトしてもあまり変わらないし、別物になる可能性があると思います。

次回に続きます。

 

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