「PINGのドライバーは曲がらないが、飛ばない」
この言葉は、長年にわたり**PING**の関係者を悩ませてきました。

PINGは一貫してスコア重視を掲げ、慣性モーメント(MOI)を最大化し、ミスヒット時でもスコアを破綻させないドライバー作りを続けてきました。
その代償として、「飛距離性能は控えめ」という評価を受けてきたのも事実です。

しかし **G440シリーズ**では、これまでのPINGとは明らかに異なるメッセージが発信されています。
それが「飛び重心」という言葉です。

一部では「PINGがブレたのではないか」「誇大広告ではないか」という声もあります。
では実際に、PINGは本当に方向転換したのでしょうか。

高慣性モーメントとフォースラインの矛盾

PINGが高慣性モーメントを実現するために、長年追求してきたのが深重心設計です。
深く、後ろに重心を置くことで、上下左右すべての慣性モーメントを高める――これはPINGの王道でした。

しかし、この設計には明確な課題があります。

フォースライン(打点における力の作用線)と重心位置を一致させにくい

深重心になるほど、インパクト時の力の作用線と重心がズレやすくなり、
エネルギー効率=飛距離の最大化という点では不利になります。

つまり

  • 高慣性モーメント

  • フォースライン一致
    この2つは本来トレードオフの関係にあるのです。

慣性モーメントを大きくするために深重心追及してきたPINGは、どうしてもフォースラインに重心位置を合わせっることが困難で、G440シリーズでは、カーボンラップフライの採用によって重心位置をフォースラインに近づけることで実現しました。

G440が採った解決策:カーボンラップ・フライ構造

G440シリーズでPINGが選んだ解決策が、カーボンラップ・フライ・クラウンの本格採用です。

単なる軽量化ではありません。

ポイントは「余剰重量をどこから削り、どこに集めたか」

G440では、

  • クラウンだけでなく

  • ヘッド下部にもカーボンを採用した“ダブル・カーボンラップ構造”

を用いています。

フレーム構造を見れば意図がわかる

G440Kの内部フレームを観察すると、構造体が以下に集中していることが分かります。

  • フェース周辺

  • ヘッド後方

  • ヘッド下部

逆に言えば、
**「ソールよりわずかに高い位置の不要な重量を徹底的に排除」**しているのです。

これによって、

  • 深重心を維持しながら

  • 重心位置を下げ

  • 結果としてフォースラインに近づける

という、従来は困難だった設計が成立しました。

低重心は“下に重くする”ことではない

ここが重要なポイントです。

PINGの低重心哲学は一貫しています。

「下を重くする」のではなく
「下より少し上の無駄な重量を減らす」

G440Kはこの思想を、素材と構造の進化によってさらに突き詰めたモデルだと言えます。

G440Kは「飛びを狙ったPING」ではなく、

「スコア哲学を捨てずに、飛距離効率を取り戻したPING」

と捉えるべきでしょう。


実打で感じる「予想以上の飛び」

「10K以上」という表現が使われていますが、実際には10,000g・cm²を超える世界での話です。
本日のフィッティングでG440を打ってもらった際も、

  • スイングの雰囲気から想定した飛距離

  • 実測された飛距離

この差が、明らかに良い方向に裏切られたという印象でした。

高慣性モーメント=飛ばない
この固定観念は、G440によって確実に揺さぶられています。

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