Trajectory Tuning 2.0が具体的にどのような構造になっているのか、想像図を作成してみました。

稚拙な図で申し訳ありませんが、一点鎖線で示した中心線に対して、シャフト軸が約1.5°傾くような構造になっているのではないか、と考えています。
あくまで構造から逆算した推測です(笑)。
しかし、この1.5°という数字で考えると、Trajectory Tuning 2.0の動きが非常にきれいに説明できます。
8ポジションなので、スリーブは45°ずつ回転します。
Standardを基準にすると、90°回転したところでロフト方向の変化が最大となり、
+1.5°または−1.5°
になります。
さらに180°回転すると、ロフト方向の変化は再びゼロに戻り、その代わりライ角が
3°フラット
になります。
つまり、1.5°傾いた軸を回転させることで、ロフトとライ角の組み合わせを作っていると考えられます。
なぜ、こんな構造にしたのか
ここで面白いのが、やはり重量です。

PINGは、ホーゼル周辺の重量がヘッド性能に与える影響を非常に重視しています。
G440から採用されたFree Hosel Designも、まさにその延長線上にあります。
少しでもホーゼル周辺を軽くし、その重量をヘッド後方や低い位置へ再配分する。
数グラムの差であっても、慣性モーメントや重心位置には影響します。
そう考えると、複雑な調整機構を追加するのではなく、
1.5°傾けた一つの軸を回転させるだけで、複数のロフト・とライ角を作る
という仕組みは、非常に合理的です。
Trajectory Tuning 2.0は、単なる調整機能ではなく、
軽量化・調整機能・ヘッド性能を、一つのシンプルな構造の中で成立させるための設計
と考えることもできます。
ただし、フィッティングでは話が変わる
問題はここからです。
こういう構造になっているのであれば、スリーブを動かした時に変わるのは、ロフトだけではありません。
ライ角も変わります。
そして、ライ角が変われば、
フェースアングルへの影響も変わります。
クラブは三次元の物体です。
ロフト、ライ角、フェースアングルは、完全に独立しているわけではありません。
つまり、
「+1°にした」
というだけでは、実際にクラブで何が変わったのかを十分には説明できないということです。
ロフトが変わり、
ライ角も変わり、
その組み合わせによってフェースアングルにも影響が出る。
フィッティングでは、この3つをセットで考える必要があります。
例えば左へのミスが減ったとしても、
ロフトが変わったからなのか。
ライ角がフラットになったからなのか。
フェースアングルが開く方向へ変化したからなのか。
あるいは、そのすべてが同時に作用した結果なのか。
そこまで考えなければ、本当の意味で「なぜ球筋が変わったのか」は分かりません。
Trajectory Tuning 2.0は便利な機能ですが、便利だからこそ、
どのポジションに合わせたかではなく、そのポジションで何が変わったのか
を理解して使う必要があります。
次回は、
ライ角が変わることで、フェースアングルがどのように変化するのか
を、具体的な数字で見ていきたいと思います。
