一般的に、良いスイングはインパクトで 手元が低い と言われます。
また、アドレスで作った 前傾角度が維持されている ことも、良いスイングの条件としてよく語られます。
では、「スイングが素晴らしいプロ」と聞いて、多くの人が思い浮かべる選手は誰でしょうか。
おそらく、その一人が ローリー・マキロイ だと思います。
美しいリズム。
力感のないように見える動き。
大きな回転。
低い手元。
崩れない前傾。
まさに、現代ゴルフにおける理想的なスイングとして語られることの多い選手です。
では、こちらの動画を確認してみてください。
では、こちらの動画を確認してみてください。
左の選手は、インパクトでアドレス時のシャフトプレーンとほぼ重なっています。
前傾角度も崩れていません。
正面から見ると、タメも非常に強く、インパクトではしっかりハンドファーストです。
一般的に言われる良いスイングの条件である、
手元が低い
前傾角度が維持されている
シャフトプレーンが戻っている
強いタメがある
ハンドファーストでインパクトしている
これらを高いレベルで満たしています。
一方、右の選手はどうでしょうか。
インパクトでは、アドレス時のシャフトプレーンから外れています。
手元はやや浮き、前傾角度も崩れているように見えます。
ここだけを見れば、多くの人はこう思うかもしれません。
左の選手がローリー・マキロイで、右の選手は別の選手だろう。
なぜなら、一般的にマキロイは「世界で最も美しいスイングの持ち主」と評価されることが多いからです。
しかし、実際には逆です。
左がセルジオ・ガルシア。
右がローリー・マキロイです。
ここに、ゴルフスイング評価の大きな問題があります。
マキロイのスイングは、一般的に非常に高く評価されています。
美しいリズム、大きな回転、力強さ、飛距離。
たしかに素晴らしいスイングです。
しかし、一般的に良いスイングの条件として語られる、
手元が低い
前傾が崩れない
シャフトプレーンが戻る
タメがある
ハンドファーストで打つ
という基準で見ると、ガルシアの方が非常に明確に満たしている部分があります。
にもかかわらず、ガルシアのスイングはしばしば、
独特
クラブが寝る
真似しにくい
特殊なスイング
と表現されます。
ここで考えなければいけないのは、
私たちは本当にスイングを正しく見ているのか
ということです。
見た目の美しさ。
有名選手へのイメージ。
一般的な評価語。
それらに引っ張られて、実際に起きているインパクト構造を見落としていないでしょうか。
ガルシアのスイングは、途中のクラブの動きが独特に見えるため、評価されにくい。
しかし、インパクトでは非常に優れた構造を持っています。
そしてここから、ガルシアのアイアンがなぜ飛ぶのか、という話につながります。
一般的には、
ハンドファーストでロフトが立つから飛ぶ
と説明されます。
もちろん、それは間違いではありません。
しかし、それだけでは足りません。
本当に重要なのは、
上体・腕・クラブの接続が切れていないこと
です。
接続が切れていないから、前傾が崩れない。
接続が切れていないから、手元が浮かない。
接続が切れていないから、シャフトがアドレス時の位置に戻る。
接続が切れていないから、ハンドファーストでもボールにエネルギーが乗る。
つまり、
ガルシアは、ハンドファーストだから飛ぶのではありません。
接続が切れていないから、ハンドファーストでも飛ぶのです。
この順番を間違えると、スイングの見方を間違えます。
見える形は結果です。
見えない接続こそが原因です。
次回は、ガルシアのアイアンがなぜ飛ぶのかを、もう少し物理的に考えてみたいと思います。
