フェアウェイウッドに続いて、今回はハイブリッドです。
G LE 4のハイブリッドは、G LE 3からかなり考え方が変わっています。

一番大きな変化は、番手構成です。
まず、新旧のスペックを比較してみます。
| 番手 | G LE 3 | G LE 4 |
|---|---|---|
| 4H | 22° | なし |
| 5H | 26° | 22° |
| 6H | 30° | 26.5° |
| 7H | 34° | 31° |
| 8H | なし | 36° |
G LE 4では4Hがなくなり、5H、6H、7H、と8Hが追加された構成になりました。
そして、これまでのロフトが下の番手のロフトになりました。次に書きますが、アイアンでは6番が無くなりました(USが無くなったが、日本ではラインナップしています。)ので、アイアンとのロフトがシームレスに綱ある構成となりました。
この変更は、単なる番手名の変更ではありません。
G LE 4では、ハイブリッドを「長いアイアンの代わり」だけではなく、アイアンが苦手な距離を広くカバーするクラブとして位置づけているように見えます。
特に注目したいのが、G LEシリーズ初となる8Hです。
G LE 4の8Hは36°です。
36°というロフトは、一般的には8番アイアン前後の領域に近くなります。
ここにハイブリッドを用意してきたことは、非常に大きな意味があります。
なぜなら、ヘッドスピードが速くないゴルファーにとって、アイアンは番手が短くなっても、必ずしも簡単とは限らないからです。
ロフトがあっても、ボールを十分に上げるにはヘッドスピードが必要です。
打点が安定しなければ、キャリーも安定しません。
入射角が合わなければ、ボールはフェースに乗らず、弱い球になります。
特に、7番アイアンや8番アイアンでも高さが出にくいゴルファーにとっては、ロフトの数字以上にヘッド形状が重要になります。
ハイブリッドは、アイアンより重心を深くしやすく、ソールも広くできます。
そのため、同じようなロフトでも、アイアンよりボールが上がりやすく、キャリーが出やすくなります。
G LE 4に8Hが追加された意味は、ここにあります。
「8番アイアンを頑張って打つ」のではなく、
「8Hで高く上げて、キャリーを出す」。
この選択肢を用意したことが、G LE 4の大きな進化だと思います。
PING公式サイトでも、G LE 4ハイブリッドについて「2打目のフェアウェイでやさしく、楽に振れるためにロフト角の設計を見直し」、さらに「G LEシリーズ初の8Hを投入」と説明されています。
つまり、G LE 4のハイブリッドは、単に飛距離を伸ばすためのクラブではありません。
フェアウェイウッドとアイアンの間をつなぎ、セット全体の距離階段を作るためのクラブです。
ここで、G LE 4のフェアウェイウッドとハイブリッドのロフトを並べてみます。
| 番手 | ロフト |
| 5W | 23° |
| 5H | 22° |
| 7W | 28° |
| 6H | 26.5° |
| 9W | 33° |
| ⁰7H | 31° |
| 8H | 36° |
ロフトだけを見ると、かなり近い番手があります。
5Wは23°。
5Hは22°。
7Wは28°。
6Hは26.5°。
9Wは33°。
7Hは31°。
普通に考えると、ロフトが近すぎるようにも見えます。
しかし、フェアウェイウッドとハイブリッドでは、同じようなロフトでも役割が違います。
フェアウェイウッドは、シャフトが長く、重心も深く、ボールを高く前へ運びやすいクラブです。
ハイブリッドは、フェアウェイウッドより短く、ミートしやすく、ラフや傾斜でも扱いやすいクラブです。
つまり、G LE 4では、ロフトだけで距離階段を作るのではなく、ヘッド形状とシャフト長も含めて、どのクラブが一番使いやすいかを選べるようになっています。
5Wが合う人もいます。
5Hが合う人もいます。
7Wで高く運ぶ方がよい人もいます。
6Hで方向性を出した方がよい人もいます。
9Wがアイアンより圧倒的に使いやすい人もいます。
8Hがスコアに直結する人もいます。
重要なのは、番手名ではありません。
実際に打った時に、
高さが出ているか。
キャリー差が出ているか。
右への弱い球になっていないか。
ミートしやすいか。
コースで使える弾道になっているか。
ここを見る必要があります。
PING Proving Grounds Podcastでも、G LE 4ではハイブリッドが5Hから8Hまで用意され、8Hが新しく追加されたこと、そして女性ゴルファーではハイブリッドとアイアンを組み合わせて、自分に合うセットを作ることが重要だと説明されています。
これは、G LE 4の考え方を理解する上で非常に重要です。
G LE 4は、決まったセットをそのまま使うクラブではありません。
5W、7W、9W。
5H、6H、7H、8H。
そしてアイアン。
この中から、実際にキャリー差が出るクラブを選んでいくシリーズです。
特にヘッドスピードが速くないゴルファーの場合、アイアンを入れてもキャリー差が出ないことがあります。
6番アイアンが上がらない。
7番アイアンも高さが足りない。
8番アイアンでもキャリーが安定しない。
このような場合、無理にアイアンを増やすより、ハイブリッドを入れた方がスコアにつながることがあります。
G LE 4の8Hは、まさにそのためのクラブです。
従来の感覚では、ハイブリッドは5番アイアン、6番アイアンの代わりという印象が強かったかもしれません。
しかしG LE 4では、7番、8番アイアンの領域までハイブリッドで考えられるようになりました。
これは、レディスやシニアにとってかなり実戦的な進化です。
コースでは、きれいなフェアウェイからだけ打つわけではありません。
少し沈んだライ。
ラフ。
傾斜地。
左足上がり。
つま先上がり。
ボールを上げたい場面。
グリーンで止めたい場面。
こうした状況では、アイアンよりハイブリッドの方がやさしくなることがあります。
ソールが滑る。
重心が深い。
打点ブレに強い。
球が上がりやすい。
キャリーが残りやすい。
この性能は、スコアに直結します。
G LE 3のハイブリッドも、もちろん高く上がりやすく、アイアンとのつながりを考えたモデルでした。
しかし、G LE 4では22°を5Hにし、さらに36°の8Hを追加しました。
この変化を見ると、PINGはG LE 4で、より高いロフト帯までハイブリッドの役割を広げたと考えられます。
つまり、
G LE 3は「長いアイアンを助けるハイブリッド」。
G LE 4は「アイアン領域まで助けるハイブリッド」。
この違いです。
まとめると、G LE 4のHBは、
4Hをなくし、5Hからの構成にした。
5Hは22°で、G LE 3の4H相当になった。
8H 36°を新たに追加した。
高ロフト帯までハイブリッドでカバーできるようになった。
FW、HB、アイアンを組み合わせて距離階段を作りやすくなった。
アイアンが苦手なゴルファーに、より現実的な選択肢を用意した。
このあたりが進化のポイントです。
G LE 3は「長いアイアンを助けるHB」。
G LE 4は「アイアン領域まで助けるHB」。
これが、G LE 4ハイブリッド編の結論です。
