前回、ゴルフは大きく分けると
仕込み と 仕上げ で考えると整理しやすい、という話を書きました。
- 仕込み
ティショットから、グリーン近くまで運ぶまでのショット - 仕上げ
ショートアプローチとパット
仕込みは、そのホールを楽にするための下準備。
仕上げは、その下準備を実際の数字に変える工程です。
この見方をすると、ゴルフというゲームの少し厳しいところも見えてきます。
それは、
仕込みのミスは、仕上げである程度カバーできることがある。
しかし、仕上げのミスは、そのホールの中ではカバーしにくい。
ということです。
少し曲がっても、パーは残ることがある
たとえばパー4で考えてみます。
- ティショットは少し右ラフ
- セカンドでグリーンを外す
- アプローチを1.5メートルに寄せる
- パットを決める
これでパーです。
ティショットは完璧ではありません。
セカンドもグリーンに乗っていません。
それでも最後をきちんと片づければ、そのホールは救えます。
これが、仕込みのミスはまだ救済の余地がある、ということです。
もちろん、どんなミスでもいいわけではありません。
OBや池まで行ってしまえば話は別です。
ただ、少し曲がった、少し外した、その程度であれば、
そのあとのショートアプローチとパットで十分に助かることがあります。
逆に、仕込みが良くても数字が整わないことは多い
一方で、こんな形は珍しくありません。
- ティショットはフェアウェイ
- セカンドは悪くない
- アプローチが4〜5メートル残る
- 2パット
これでボギーです。
あるいは、
- ティショットは理想的
- 次もまずまず
- しかしアプローチを少し噛む
- さらに2パット
これでダブルボギーになることもあります。
ここが、ゴルフの少し残酷なところです。
見た目には、途中まで悪くない。
むしろ「今日はショットが悪くなかった」と感じる。
それでも終わってみると数字はまとまらない。
なぜか。
答えは単純で、最後を何打で片づけたか が数字になるからです。
仕込みには「このあと」がある
なぜ、こういう違いが出るのでしょうか。
それは、仕込みにはまだ後ろの工程が残っているからです。
ティショットが少し右に行ったとしても、
- 次で近くまで運ぶ
- アプローチで寄せる
- パットを入れる
という流れが残っています。
つまり、少しの不利であれば、後工程で吸収できる余地があります。
言い換えると、仕込みの段階では、まだホールの数字は未確定です。
少し悪い流れでも、そのあとで修正できます。
だからこそ、
仕込みは仕上げである程度カバーできる
わけです。
仕上げには「そのあと」がほとんどない
では、仕上げはどうか。
ショートアプローチが寄らない。
パットが入らない。
3パットする。
このあとに残っているのは、基本的には
もう1回打つ
ということだけです。
別の工程で取り返す余地がほとんどありません。
だから、仕上げのミスはそのまま1打になりやすいのです。
- 本来2打で終わるはずのところが3打になる
- 本来3打で済むところが4打になる
この差は、そのまま帳簿に残ります。
第1話でも触れた通り、ゴルフはナイスショットの数を競うゲームではありません。
何打で終えたかを競うゲームです。
そう考えると、最後の工程である仕上げが重くなるのは、むしろ当然とも言えます。
パー3でも同じことが起きている
この話は、パー3で考えるとさらに分かりやすいかもしれません。
多くの方は、パー3のパーを
- グリーンオン
- 2パット
という形で考えます。
もちろん、それは教科書通りです。
ただ、実際にはパー3のパーも、それだけではありません。
- ティショットはグリーンを外す
- しかしやさしい場所に外している
- 寄せる
- 入れる
これでもパーです。
つまり、パー3ですら
仕込みが少しずれても、仕上げが良ければ十分助かる
わけです。
逆に、
- ティショットは悪くない
- しかし寄らない
- 入らない
となれば、ボギーはすぐにやってきます。
だから、パー3だからこそナイスショットが必要、というより、
パー3でも最後の2打が重い
と考えたほうが、スコアメイクとしては実際に近いと思います。
ナイスショットの記憶は残るが、数字を動かすのは最後
ラウンド後に振り返ると、多くの方は印象に残ったショットを思い出します。
よく飛んだドライバー。
きれいに当たったアイアン。
ピンに向かった会心の一打。
もちろん、それらは大事です。
ただ、印象に残るショットと、数字を動かすショットは、必ずしも一致しません。
数字を動かしているのは、
- 少し外したあとにきちんと寄せたアプローチ
- 1.5メートルを沈めたパット
- 3打かかりそうなところを2打で終えた処理
こういうショットであることが少なくありません。
派手ではない。
でも、帳簿にはこちらのほうが強く残る。
ここを理解すると、ゴルフの見え方がかなり変わってきます。
だから仕上げは「救いにくい」
ここまでをまとめると、こうなります。
仕込みが少し悪くても、そのあとはまだ残っています。
だから、寄せて入れれば助かることがある。
しかし仕上げでミスすると、そのホールの中ではほとんど取り返せません。
寄らない、入らないは、そのまま1打として残りやすいからです。
もちろん、何度も言うように、仕込みの大事故は別です。
OBや池まで行ってしまえば、仕上げだけで救うのは難しい。
ですから正確には、
仕込みは仕上げでカバーできることが多い。
ただし大事故になると難しい。
一方で、仕上げのミスは原則としてそのホール内でカバーしにくい。
このくらいが、いちばん実戦に近い整理だと思います。
仕込みにも救えないものがあります

これは忘れないでください。
まとめ
ゴルフの流れを
仕込み と 仕上げ
に分けて考えると、スコアメイクの正体が見えてきます。
仕込みは、ホールを楽にするための下準備です。
少しのミスであれば、そのあとのアプローチやパットで助かることがあります。
しかし仕上げは、そのホールの数字を決める最後の工程です。
ここでのミスは、そのまま1打になりやすい。
だから、仕上げは救いにくいのです。
途中の見栄えよりも、最後を何打で終えたか。
ここに数字の重さがあります。
だからこそ、スコアメイクを考えるなら、
ショットの出来栄えだけではなく、
最後を何打で片づけているか
を見なければいけないのだと思います。
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