スーパーメックスを科学しよう。

スーパーメックスことリートレビノは、

  • 全米オープン
  • 全英オープン
  • 全米プロ

をそれぞれ2回、とっています。後、マスターズを獲ればグラントスラムを獲得できたんですが、その一勝にとどく事がありませんでした。

今でこそ、フェードヒッターは勝てないと言われる事はなくなりましたが、マスターズを勝つには、コースなりのドローボールで距離を稼ぎ、傾斜が強いガラスのグリーンを攻略しなければならなかったのです。

マスターズをとれなかったと言っても、十分に成功しています。※1

トレビノのスイングは動画を見てわかるように、入射角の強いスイングです。また、クラブヘッドはしっかりインサイドから入ります。

インサイドからクラブが入ったら、ドローが打てるんじゃないの?と思うかもしれませんが、そうではありません。

トレビノのスイングパスではおそらくこのようになっています。

最下点前にインパクトしているので打点がボールの内側となり、スピンアクシスがフェードとなります。

Dプレーンは本来、クラブフェースの法線方向クラブヘッドの移動方向(パス)この2つから「打ち出し方向」と「スピン軸傾き」を近似的に説明するモデルです。(ドップラー方の弾道計測機はクラブの動きを計測せずにボールの弾道からクラブの動きを推測しています)

👉 しかし、ボールが有限サイズの球体である接触は点ではなく“面積”接触時間が0ではないという現実は、意図的に捨象されています。

球体を考慮すると何が変わるか
① 接触は「点」ではない
実際のインパクトでは、フェースとボールは直径30mm以上の接触楕円接触時間 約400〜500µs

👉 この間にヘッドは前進、フェースは回転、ボールは変形しています。

② 球体だから「当たり位置」が意味を持つ
Dプレーンではほぼ無視されますが、実際には

  • ヒール寄りトウ寄り
  • 高低位置

によって、

  • 有効ロフト
  • 有効フェース向き
  • スピン軸

が変わります。

👉 特に 球体+ロフト面の組み合わせでは、縦方向の当たり位置が球筋を強烈に左右します。

トレビノの特徴を球体で捉えると

  • 強烈なハンドファースト
  • 入射角 −5°〜−7°
  • ロフトを潰した状態
  • フェースは極端に返さない

このとき起きているのは:

🔹 低点がボールの「かなり左」

👉 ボールはフェースの「下半分」で潰される

🔹 球体下側ヒットの効果

フェース下部で当たる

ボールは縦に強く変形

スピン軸はフェース法線よりも安定

結果として:

縦スピン(バックスピン)が支配的

横回転成分が出にくい

球は「逃げるが曲がらない」

👉 これがトレビノ・フェードの正体です。

なぜ「インサイドなのにドローにならない」のか(球体視点)

Dプレーンだけだと:インサイドアウト → ドローとなりがちですが、
球体を考慮すると話が変わります。
球体+鋭角ブローではヘッド軌道は3D、接触点は球の下半球フェースは縦スピンを優先的に与える

👉 横方向のギア効果やフェース角差が希釈される。

結果:

  • フェードは出る
  • しかし「弱く」「一定」

トレビノが“フェード専業”で成立した理由

球体モデルで整理すると、彼の合理性が見えます。

  •  球体下部ヒット × ロフト殺し
  • 打ち出しは低い
  • 初速が速い
  • 風に強い

横スピンを作らない設計

  • フェース返し不要
  • 左ミス消滅
  • 圧倒的再現性

👉 Dプレーンを超えた「接触支配型スイング」がマスターズで不利だった

オーガスタでは:

  • 高弾道
  • 左右の曲げ幅
  • 落下角
  • スピン量コントロール

が必須。しかしトレビノは:

  • 球体下部で潰す
  • ロフトを殺す
  • 横回転を抑える

👉 高さと曲げ代を「自ら捨てている」

これは技術不足ではなく、思想です。

結論(はっきり言うと)

トレビノはDプレーン的には「説明しきれない」

球体接触を支配する打撃職人

👉 だから彼のフェードは
「曲げた球」ではなく「逃がした球」。なんですね。

ゴルフィングマシンマシンではインパクトまでクラブをコントロールするという概念があります。それを完全に実施したスイングがリードレビノだったということになると言えます。

一気にトレビノが現代のクラブを使ったらどうなるのかを書こうと思いましたが、力尽きました。次回に回します。

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【店長のひと言】メジャー勝利数(参考)

※1メジャー勝利数ランキング(男子)
18勝ジャック・ニクラス(Jack Nicklaus|米)
史上最多:マスターズ6/全米オープン4/全英3/全米プロ5

15勝タイガー・ウッズ(Tiger Woods|米)
現代ゴルフ最大のスター:マスターズ5/全米オープン3/全英3/全米プロ4

13勝ウォルター・ヘーゲン(Walter Hagen|米)
1920年代の象徴:全英4/全米プロ11(※当時はマッチプレー)

11勝ベン・ホーガン(Ben Hogan|米)
“モダンスイングの父”:マスターズ2/全米オープン4/全英1/全米プロ49勝

ゲーリー・プレーヤー(Gary Player|南ア)
キャリア・グランドスラム達成:マスターズ3/全米オープン1/全英3/全米プロ2

8勝トム・ワトソン(Tom Watson|米)
特に全英に強い:マスターズ2/全米オープン1/全英5

7勝アーノルド・パーマー(Arnold Palmer|米)
ゴルフ人気爆発の立役者:マスターズ4/全米オープン1/全英2

6勝リー・トレビノ(Lee Trevino|米)
全米オープン2/全英2/全米プロ2

ニック・ファルド(Nick Faldo|英)
マスターズ3/全英3

フィル・ミケルソン(Phil Mickelson|米)
マスターズ3/全英1/全米プロ2

5勝ブルックス・ケプカ(Brooks Koepka|米)

セベ・バレステロス(Seve Ballesteros|西)

バイロン・ネルソン(Byron Nelson|米)

ロリー・マキロイ(Rory McIlroy|北アイルランド)

こうやって、メジャーチャンピオンを並べてみるとハイボールを打てるプレーヤーが有利なことが分かります。タイガーのスティンガーは見ていておおー凄いとなりますが、ハイボールが打ててのローボールだから強いんですね。

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