これでも店長、グリップの交換はかなり早いです。絶対につるつるグリップにすることはありません。単にグリップがツルツルになったら交換しましょうということではなく、グリップがグリップすのメカニズムとグリップが硬化の科学、とグローブの素材と相性、グリップを長持ちさせる方法を纏まました。勿論、お買い上げいただきたい商品があるからですよ。
🟦 ① グリップ(合成ゴム)が劣化する理由
外的要因で“表面の油分・可塑剤・加硫結合”が失われていくことで劣化します。
🧩 劣化の主な要因(科学的)
| 劣化要因 | 何が起こるか | 結果 |
|---|---|---|
| 皮脂・油分 | ゴムに浸透 → 軟化 → 白化 → 硬化 | 摩擦低下・摩耗加速 |
| 紫外線 | ポリマー鎖が切断 | 表面が白く粉化・硬化 |
| 高温(車のトランク) | 可塑剤が揮発 | 硬化・手が痛いグリップに |
| 汗の塩分 | 表面結晶化 → ざらつき → 削り作用 | 摩耗増加 |
| 汚れ・砂埃 | ゴム表面を研磨 | ツルツル化 |
| 強い握力 | 圧縮疲労・溝つぶれ | 摩擦低下 |
➡ 最終的に “滑る → 握る → 摩耗する” の悪循環で寿命が縮む。
常に滑ることが無いようにすることがキーポイントです!
🟩 ② グローブが“グリップ力を発揮する”仕組み(素材別)
グリップの摩擦性能を引き出すための“界面制御素材”。
素材ごとに摩擦生成メカニズムが違います。
🟢 1. 自然皮革(シープスキン) × グリップ
特徴:繊維の毛羽立ち × 吸湿 × 柔軟
✔ 摩擦メカニズム
-
微細な繊維がラバーの溝に入り込み“噛む”
-
適度に水分を吸い、水膜を作らず密着が増える
-
柔らかいので“面”で接触して摩耗が少ない
✔ グリップ発揮度:最強
天然皮革のグローブは少ない握力で最大のグリップを発揮しますので通常の使用時はこれが一番最高です。
🟡 2. 従来型 合成皮革(PUコーティング)× グリップ
特徴:表面が平滑・水を弾く・硬め
✔ 摩擦メカニズム
-
本来は低摩擦
-
表面が滑るため“握力増大”で摩擦を補う
-
水膜ができやすく、雨と汗に弱い
✔ グリップ発揮度:中〜低(湿気に弱い)
🔵 3. 最新の合成皮革(マイクロファイバー系) × グリップ
特徴:超極細繊維 × 吸水構造 × 湿潤強化樹脂
✔ 摩擦メカニズム
-
毛羽立ちがラバーに噛む
-
水を吸って水膜を壊す
-
濡れると摩擦が増える(天然皮革に似る)
-
柔らかいので広い接触面で安定
✔ グリップ発揮度:自然皮革に近い or それ以上(特に雨天)
天然の皮革より丈夫
🟥 ③ グリップ劣化の原因まとめ
1. 皮脂・日焼け止め → 表面の“油膜化” → 滑り・白化・硬化
→ 握力UP → 摩耗増加
2. 汚れ・砂埃 → 研磨作用 → ツルツル化
→ 溝が消える → 摩擦低下
3. 強い握力 → 圧縮疲労 → 溝つぶれ & 摩耗
→ 滑りやすくなる
4. 紫外線・高温 → ポリマー鎖切断 → 硬化
→ 手が痛い → 握力UP → 摩耗増加
5. 古いグローブの皮脂 → ゴムを化学的に劣化
→ 白化・硬化 → 摩擦低下 ※丈夫な合成皮革グローブは皮脂が蓄積するので注意が必要
🟦 ④ グリップを長持ちさせる対処まとめ
🥇 1. グローブを清潔に保つ(または洗濯する)
→ 皮脂がグリップに付着しない
→ 摩耗が激減
→ 寿命20〜40%UP
最新合成皮革は洗濯で性能復活するので特に有効。天然皮革は基本的に選択不可となります。が、店長はネットを検索して洗っていますが、かなり手間です。合成皮革のグローブもこの洗い方がいいので文末に載せておきます。
🥈 2. グローブを“最新合成皮革 or 自然皮革”にする
→ ラバーに優しく、握力が減る
→ グリップ寿命が最も延びる
🥉 3. グリップを中性洗剤で定期クリーニング
→ 皮脂・汚れ除去
→ 摩擦復活
→ 寿命20〜30%UP
その他の有効対策
✔ 車内放置をやめる
(高温で硬化が早まる)
✔ 素手で握らない
(皮脂直付け → 劣化加速)
✔ 1ラウンドごとに乾いたタオルで拭く
(汗・皮脂・埃をその日のうちに除去)
グローブの洗濯も結構邪魔くさいですが、グリップのクリーニングもグリップの溝も掃除しなければならないし、細い円形の筒状をブラシで洗うのも大変です。そんなときには

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🟦 ■ 革手袋を“洗う”目的(なぜ洗うのか?)
天然皮革のグローブは、使うほどに
-
皮脂(ワックスが固まったもの)
-
塩分(汗)
-
砂埃
-
日焼け止め
が繊維に入り込みます。
これが蓄積すると:
-
滑りやすくなる
-
繊維が硬化する
-
摩擦が減る
-
グリップを痛める(皮脂移行)
➡ したがって 正しい洗浄による軽いリセットは効果的。
🟩 ■ 革手袋の正しい“軽洗い”手順(最適解)
🔵 Step1:ぬるま湯(30℃前後)を用意
熱い水は“コラーゲン繊維の変性”を起こすためNG。
🔵 Step2:中性洗剤を数滴(薄める)
食器用洗剤でOK。
※アルカリ性・酸性洗剤は絶対NG。
🔵 Step3:“手に装着した状態”で表面を洗う
ここが最大のポイント。
-
素手にはめて
-
優しく握る・開くを繰り返し
-
表面の皮脂・汗を落とす
理由:
外して洗うと、皮革が水を吸って“形状維持ができず縮む”。
🔵 Step4:指の間・手のひらの“毛羽”を軽く擦る
爪を立てない。
ブラシはNG(繊維が切れる)。
🔵 Step5:流水で“短めに”すすぐ
皮革は吸水するとダメージが大きいため、
長時間の漬け置きは絶対禁止。
🔵 Step6:タオルで“押し拭き”して水を吸い取る
強く絞る・揉むはNG。
繊維が変形・切断 → 硬化の原因。
🟫 ■ 乾燥の正しい方法
✔ 形を整えて “手にはめた状態の形” のまま乾燥させる
これが最も大事。
・台紙に被せる
・ハンガーに広げる
・型紙を入れて置く
など、形を固定した状態で乾燥。
✔ 直射日光・ドライヤー・高温を避ける
理由:皮の油分が飛び、コラーゲン繊維が収縮して硬くなる。
✔ 室内で自然乾燥(6〜12時間)
ベストは風通しの良い日陰。
🟥 ■ 乾燥後の“保革ケア”で柔らかさを戻す
天然皮革の命は“油分バランス”。
洗うとどうしても油が抜けるため、
乾燥後に以下のような極薄の保革剤を塗ると柔らかさが復活する。
-
ラナパー(Beeswax+オイル)
-
サフィール レノベイター
-
ミンクオイル極薄(本当の極薄)
✔ 塗りすぎは滑りの原因
→ 本当に薄く、手のひら部分だけに。
🛑 ■ 革手袋の“絶対にやってはいけない洗い方”
| NG行為 | 理由 |
|---|---|
| 熱湯で洗う | コラーゲン繊維が変性して縮む |
| 長時間の浸け置き | 水を吸い込み、硬化・縮み |
| 強く揉む・絞る | 繊維が切れて柔軟性が失われる |
| 洗濯機 | 変形・破損・縮みの3重ダメージ |
| ドライヤー・天日干し | 表面の油分が飛び、硬化 |
| アルコール・強い洗剤 | 皮がカサカサ→ヒビ割れ |
| 乾燥後に保革剤を塗りすぎ | 滑りの原因になる |
🟦 ■ 使用後の日常ケア(効果絶大)
① グローブを外したら タオルで“水分と汚れ”を拭く
② 裏返して「内側の汗」も拭く
③ 形を整えて乾燥
④ 週1〜2回なら “表面洗浄(手にはめたまま水洗い)” が最適
これだけで自然皮革の寿命は
1.5〜2倍に延びます。
