かなり問い合わせが多いショートウッド

試打会にでは、PINGのスライバーの画像が出回ったためか、ショートドライバー(ミニドラ)について、質問がありました。

ミニドラのロフトは11~14度が一般的で、PINGは公式にはミニドラは12度のヘッドを使って作成出来ると発表しています。

ショートドライバー・ビルドというドキュメントには

ショートドライバーを検討する条件として

  1. ティーショットで十分な飛距離がある(目安: 275y以上)
  2. 3Wと同等の距離で、より真っすぐやさしく打てるクラブを求めている
  3. 通常の3Wをラウンド中に地面からほとんど使わない

の3つがあります。

飛距離が出る人の方が、ミニドラを優位となるようです。

店長はG430LST 3Wを使用していますが、確かにボールの初速はドライバーと同等でキャリーは少しだけ落ちるイメージです。スプーンですので強振はしないので、コースではドライバーより少し飛ばないかなと思っています。

テストの結果ではLST3Wに比べて、フェアウェイキープ率が上がり、正確性が向上しています。

試打ヘッドに鉛をベタベタ貼ってバランスを出して、見ました。シャフトは5W用です。

しかし、私も含めて、私の周りには、第一条件のドライバーの飛距離の目安、275ヤード以上の人がおらず、ドライバーを短く持って降らなければいいし、スプーンで狙えばいいだけという人ばかりで、本当の評価がわからないと言うのが現状です。

今度、コースに行って打ってきたら、感想を書きたいと思います。

飛び重心が、ボールを飛ばし、ボールを止める。

さて、G740アイアンのストッピングパワーについて考えてみましょう。

G740アイアンの特徴は、楽に飛距離が出ることです。
この手の飛び系アイアンは、「飛ぶけれど止まらない」と言われることがあります。では、G740アイアンはどうでしょうか。

G740は飛び系アイアンですので、スピン量はやや少なめです。実際に店頭で打ってみても、また複数のレビューを見ても、G740は低スピン傾向にあると評価されています。しかしその一方で、ボールが非常に上がりやすいことも共通して指摘されています。

飛び系アイアンでは、ロフトが立ち、ボール初速が上がることで、どうしてもスピン量は少なくなりやすくなります。その結果、ただ飛ぶだけのアイアンでは、グリーンに落ちてから前へ行ってしまいます。

G740のストッピングパワーは、スピンで強く止めるというより、高い打ち出しと大きな落下角でグリーンに止める思想です。 “飛び重心が、ボールを飛ばし、ボールを止める。” の続きを読む

G740 アイアン 打感とPURFLEX バッチと慣性モーメント

G740の特徴の一つに、打感の良さがあります。

ただし、G740の打感は、軟鉄鍛造アイアンのような柔らかさとは違います。
G740は、あくまで飛距離性能と寛容性を重視した大型キャビティ系アイアンです。フェースにはVFT設計が採用され、フェース周辺部を中心部よりも薄くすることで、打点がブレてもフェースがしっかりたわみ、ボール初速を確保する設計になっています。つまり、G740の基本性格は「たわませて飛ばす」アイアンです。

VFTフェース

“G740 アイアン 打感とPURFLEX バッチと慣性モーメント” の続きを読む

アイアンチャートからi540を考える

G740アイアンが発表され、PINGのアイアンチャートも新しくなりました。

チャートを見ると、もっとも飛距離性能が高い位置にあるのは、やはりG740アイアンです。

これは分かりやすいです。

飛距離性能を重視したGシリーズの最新モデルですから、チャート上でも右上に位置するのは自然です。

ただし、今回のチャートで特に目を引くのは、G740ではなく、むしろi540アイアンです。

PINGのアイアンは、基本的には右肩上がりに配置されています。

やさしさ、飛距離性能、操作性、形状のコンパクトさ。
それぞれの性格が、チャート上にきれいに整理されています。

その中で、i540アイアンだけは少し特異です。

右肩上がりの流れの中で、明らかに上に飛び出しているように見えます。

つまり、iシリーズらしい見た目や操作性を持ちながら、飛距離性能だけを見ると、通常のプレーヤーズアイアンの枠を超えているということです。

店長も、5番アイアンにi540を投入しています。

ただし、標準ロフトのままではありません。

i540の5番アイアンは、標準ロフトが22度です。シャフトは当初AWT3.0(S)を入れたのですが、MODUS 130(R)にしています。

それでも、i230アイアンの5番アイアンよりも飛びます。

感覚的には、i240アイアンの5番アイアンよりも10ヤード近く飛んでいるのではないかと思います。

ここがi540の面白いところです。

ロフトを寝かせても、まだ飛ぶ。

飛ばないクラブを無理に飛ばすことはできません。

しかし、飛ぶクラブであれば、番手選択や打ち方で距離を落とすことはできます。

ですので、店長としては、この性能を活かして使っていくつもりです。

もちろん、まだコースでは打っていません。

練習場での感触と、実際のコースでの使いやすさは別です。

特に5番アイアンは、単に飛べばいいクラブではありません。

狙った距離に止められるか。
高さが出るか。
ラフや傾斜からでも使えるか。
ロングホールのセカンドや長いパー3で、安心して振れるか。

そこを確認して、あらためて報告したいと思います。

現時点で言えるのは、i540アイアンは、単なる飛び系アイアンではないということです。

チャート上でも分かるように、iシリーズの中で明らかに異質な飛距離性能を持っています。

見た目はプレーヤーズ寄り。

しかし、飛距離性能はかなり強い。

このギャップこそが、i540アイアンの一番の特徴だと思います。

ライ角が合うと、シャフトの違いが見えてくる

昨日のG440のフィッティングには、もう少し続きがあります。

今回のG440アイアンは、ライ角を変更することになりました。

ライボードで確認した結果、必要なカラーコードはグリーン。
つまり、まずはライ角を正しく合わせることが最優先です。

ただ、今回のお客様はかなりヘビーなお客様です。

せっかくここまで原因が見えてきたので、店長としては、もう一歩踏み込んでみたくなりました。

「では、このお客様に本当に合うシャフトは何なのか」

ということで、ついでと言っては何ですが、シャフトフィッティングにも入ることにしました。

最初の問題は、ライ角でした。

しかし、ライ角を合わせたうえで、さらにシャフトが合っているかどうかを見ていくと、クラブ全体の答えはよりはっきりしてきます。

なぜなら、ライ角はインパクト時のヘッドの向きを整えるための要素であり、いわば、クラブのトウ、ヒール方向の動きを正常化したのです。

このままでは、クラブの目標方向の動きは合わせていないという事になります。シャフトはそのヘッドをどのようなタイミングで、どのような力感で戻してくるかに関わる重要な要素です。今回の場合、トウハングが大きくなった状態で、目標方向の動きがお客様の要求する動きとなるかということです。

つまり、ライ角とシャフトは別々の問題ではありません。

(トウハングを含めたダイナミックな)ライ角が合っていない状態でシャフトを見ても、本当の答えは見えにくい。
逆に、ライ角が合ってくると、シャフトの違いもはっきり見えてきます。

今回のフィッティングは、まさにその順番でした。(これが、ヘッドを決定してからというフィッティングの順番となる理由です。)

まず、G440アイアンというヘッドに対して必要なライ角を確認する。
そのうえで、このお客様にとって、どのシャフトが一番自然にヘッドを戻してくれるのかを見ていく。

ここから、シャフトフィッティングの話に入っていきます。

これまでのお客様は、Dynamic Gold S300、S200といったシャフトをお使いでした。

ですので、重量のあるスチールシャフトに慣れているお客様です。

ただし、ここで問題になるのは、これまでここまで大きなヘッドのアイアンを使ってきた経験がない、という点です。

G440アイアンは、ミスヒットに強い大型ヘッドです。
しかし、ヘッドが大きくなるということは、重心距離が長くなり、ヘッドの動き方も変わります。

これまでのコンパクトなヘッドであれば、Dynamic Goldでも自然にヘッドがついてきた。
しかし、G440のような大型ヘッドになると、同じDynamic Goldでも、少しレスポンスが悪く感じる可能性があります。

ライ角は合わせました。

しかし、ライ角を合わせただけで、すべてが解決するわけではありません。

ライ角は、インパクト時のヘッドの向きを整えるための要素です。
一方で、シャフトは、スイング中にヘッドがどのタイミングで、どのように戻ってくるかに関わります。

今回の場合、Dynamic Goldではヘッドの追従性が少し落ちているはずだと考えました。

もちろん、Dynamic Goldが悪いという話ではありません。

ただ、G440アイアンのように重心距離の長いヘッドと組み合わせた時に、お客様のスイングに対してヘッドの戻りが少し遅れる。
あるいは、手元の動きに対してヘッドが自然についてこない。

そういう状態になっている可能性があります。

そこで店長としては、ある程度、試すべきシャフトの目安はついていました。

狙いは、シャフトのしなり感があり、ヘッドの追従性を上げることです。

ただ軽くするのではありません。
ただ柔らかくするのでもありません。

手元側にしなり感がありながら、レスポンスがいい。
手元から中間部にかけて、しっかりとした張りがあり、ヘッドが遅れすぎない。

そういうシャフトを探していきます。

重い、硬い、軽い、柔らかい、という単純な分類ではありません。

今回見たいのは、ヘッドがプレーヤーの動きに対して、どれだけ自然に追従してくるかです。

大型ヘッドのG440アイアンを使うのであれば、ヘッドの寛容性を活かしながら、同時にヘッドが遅れすぎないシャフトを選ぶ必要があります。

その中で、店長の本命として考えていたのが、N.S.PRO MODUS³ TOUR 130 Rです。

MODUS³ TOUR 130 Rは、単に重くて硬いシャフトというより、手元から中間部にかけての剛性が特徴的なシャフトです。

ここで大事なのは、カタログ上の「先調子」「中調子」「元調子」だけで判断しないことです。

シャフトは静止した状態で使うものではありません。

ダウンスイング中にプレーヤーから力が入力され、ヘッドの重さ、重心距離、慣性モーメントの影響を受けながら、動的にしなります。

特にG440アイアンのように、慣性モーメントが大きく、重心距離の長いヘッドでは、シャフトにかかる力の入り方も変わります。

その結果、実際のスイング中には、カタログ上の調子とは違う場所にしなりを感じることがあります。

つまり、静的なベンディングポイントと、実際に打った時に感じる動的なベンディングポイントは、必ずしも同じではありません。

今回欲しかったのは、単に手元が柔らかいシャフトではありません。

手元から中間部にかけてしなり感があり、プレーヤーがタイミングを取りやすい。
それでいて、ヘッドが置いていかれる感じがない。
しなったあとに、ヘッドが自然に戻ってくる。

この感覚です。

言い方を変えると、手元から先端にかけて、まるで釣り竿のように一体感をもってしなるシャフトが欲しかったのです。

部分的にだけ大きくしなるのではなく、全体としてしなりの流れがつながっている。
そのため、プレーヤーはしなりを感じやすく、しかも大型ヘッドであってもヘッドが置いていかれにくい。

この感覚が、今回のG440アイアンには必要だと考えていました。

Dynamic Goldの重量感に慣れているお客様に対して、いきなり軽量シャフトへ振るのではなく、重量感を大きく崩さずに、ヘッドの追従性とレスポンスを上げる。

この方向性で見ていくと、MODUS³ TOUR 130 Rはかなり有力な候補になります。

ここから、シャフトフィッティングは単なるスペック選びではなく、ヘッドとシャフトの動き方を合わせる作業になっていきます。

先調子、中調子、元調子という言葉だけにこだわるのではなく、動的にどのように力がかかり、それがシャフトに入力され、どのようにヘッドが戻ってくるのか。

そこを見る必要があります。

今回のフィッティングは、まさにその例でした。

お客様の感覚としては、これまで通り重量のあるシャフトでタイミングを取りたい。
しかし、G440アイアンのヘッド特性を考えると、Dynamic Goldのままではヘッドの追従性が少し足りない可能性がある。

だから、ただ軽くするのではなく、ただ柔らかくするのでもなく、手元から中間部にかけてのしなりと張りでヘッドを自然に戻す。

これが今回のシャフト選びの狙いでした。

つまり、言い方を変えると、

中調子を選択しているようで、結果として手元調子系の動きを使う。

これが今回の裏技です。

ライ角を合わせることで、ヘッドの向きが整う。
そこからシャフトを合わせることで、ヘッドの戻り方が整う。

大型ヘッドのG440アイアンを本当に活かすには、この順番が大事になります。

やさしいヘッドだから、シャフトは何でもよいわけではありません。

やさしいヘッドだからこそ、そのヘッドが自然に戻ってくるシャフトを選ぶ必要があります。

重心距離の長いアイアンは、ライ角にシビアです

店長が「シビア」という言葉を覚えたのは、漫画アクションに連載されていた『嗚呼!! 花の応援団』だったと思います。

たしか青田赤道が「厳しくいくよ〜」というような意味合いで使っていた記憶があります。

それで思い出すのが、YMOの教授が『RYDEEN』の演奏前に、コマネチから「くぇーっ、くぇっ」をやっているところです。今見ても妙な勢いがあります。

この動画を見てみて下さい。

こういう昭和の言葉や映像には、理屈では説明しにくい強さがあります。

そして、ゴルフクラブのフィッティングを長くやっていると、この「シビア」という言葉が実にしっくりくる場面があります。

それが、重心距離の長いアイアンのライ角です。

“重心距離の長いアイアンは、ライ角にシビアです” の続きを読む

ちょっとまって、中尺・長尺パターは、勝率高くない?

前回は、Viktor Hovlandの優勝パターについて書きました。

36インチのPING PLD DS-72 Prototype。
そしてWinn 17インチの長めグリップ。

ホブランはクロスハンドではなく、基本的に順手です。
それでも、長めのパターと長めのグリップを組み合わせることで、手元側に重量を残し、パター全体を安定させているように見えます。

今回改めて気になったのは、今年のPGAツアーで、長めのパターを使った選手の優勝が目立っていることです。

Akshay Bhatiaは、44インチ級のブルームスティックパターで優勝。
Wyndham Clarkは、38インチのPING Scottsdale TEC Ally Blue Onset CBで優勝。
しかもClarkはこの仕様でUS OPENも勝っています。
そして今回のViktor Hovlandは、36インチの長め仕様に17インチグリップを組み合わせて優勝しました。

38インチ以上を中尺・長尺と厳密に見るなら、BhatiaとClarkが代表例です。
一方で、Hovlandの36インチ+17インチグリップまで「長め・カウンターバランス的な仕様」として含めると、今年のPGAツアーでは長めのパターがかなり目立っていることが分かります。

ここで重要なのは、単に「長いパターが流行っている」という話ではありません。

長めのシャフトにすることで、構えたときの手元位置、前傾角度、グリップエンドの余り方、そしてパター全体の慣性が変わります。
さらに17インチ前後の長いグリップを組み合わせると、手元側に重量を残しやすくなり、ヘッドの動きが落ち着きます。

つまり、長めのパターは、ストロークを手先で操作する道具ではなく、パター全体を安定して動かすための道具だと考えることができます。

グリップを余らせて打つ選手は、余ったグリップエンドと左手を結ぶ線が目標からずれないようにストロークします。

これほど、プロの世界で目立つという事は、一般ゴルファーも注目してもいいと思います。

特に手首の動きが大きい方、ショートパットでフェース向きが安定しない方、距離感でインパクトが緩みやすい方は、短いパターを無理に操作している可能性があります。

長めのパターにすることで、手元が安定し、ヘッドの暴れが減り、ストローク全体が落ち着くことがあります。
さらに長いグリップを余らせて使えば、カウンターバランス的な効果も得られます。

長め・中尺は距離感が難しくなる人もいますが、カウンターバランスなら通常パターに近い感覚で使えます。

中尺・長尺パターは、特殊な人だけの道具ではありません。
むしろ、手首の余計な動きを抑えたいアマチュアにとって、非常に合理的な選択肢です。

今回のホブランの優勝も、そのことを改めて示しているように感じます。

パターは、長さを合わせる道具です。
市販の34インチや35インチに、自分の構えを合わせる必要はありません。

自分の構えに合った長さを選ぶ。
そこから、パッティングの安定は始まります。

PING Co-PILOT パターレングス アプリを、ぜひ利用してください。

唐突ですが、すこし気持ちを緩めましょう。えっ、今週もUSOPENだったというトラベラーズの動画を紹介して次回に続きます。

ホブラン優勝。順手でも、長めのパターとカウンターバランスは効く。

Viktor Hovlandが、Travelers Championshipを制しました。

相手は世界ランキング1位のScottie Scheffler。
72ホールを終えて両者は21アンダーで並び、勝負は月曜日のプレーオフへ。

最後はホブランが18番でバーディパットを沈め、シェフラーが決め返せず、ホブランの優勝が決まりました。

この勝利でホブランはPGAツアー8勝目。
しかも、今の男子ゴルフ界で最も安定して強いシェフラーを、最後のパットで上回ったという点に大きな意味があります。 “ホブラン優勝。順手でも、長めのパターとカウンターバランスは効く。” の続きを読む

PING Co-PILOT パターレングス アプリ

このブログでは、パターの長さの重要性を何度もお伝えしてきました。

パターの長さが体に合っていると、構えが安定し、不要な体の動きを防ぎやすくなります。土台がしっかりすることで、ストローク中の余計なブレが少なくなり、パターがボールへ伝えるエネルギーのロスも抑えられます。

その結果、ボールに伝わるエネルギーが一定になりやすくなり、距離感の向上につながることが多くあります。さらに、構えとストロークが安定することで、パッティングのスイングプレーンもストレートに近づきやすくなります。

しかし、市販されているパターの多くは34インチ前後で販売されています。つまり、多くのゴルファーは、自分の体に合ったパターを選んでいるというより、パターの長さに自分の体を合わせている状況だと言えます。

当然ながら、使い慣れた長さが変わると、最初は違和感が出ることもあります。しかし、正しい長さに慣れてくると、構えやストロークが安定し、パッティングパフォーマンスの向上が見込めます。

自分の身体的要素から、適正なパターの長さを知ることは、パッティングを安定させるための大切な第一歩です。

PINGでは、パターレングスを以下の要素から確認します。

・身長
・床から手首までの高さ
・パッティングスタイル
・構えの深さ

下のフォームに必要事項を入力して送信していただければ、専用アプリで適正なパターレングスを確認し、メールにてご案内いたします。 “PING Co-PILOT パターレングス アプリ” の続きを読む