PGAの年間王者はスコッティ・シェフラーでした。

店長の見立てを残しながら、発言と考察の区別が伝わるように整えました。

先週、フェデックスカップのプレーオフ最終戦「ツアー選手権」が開催されました。3日目を終えて首位に立っていたホブランを逆転し、シェフラーが年間王者に輝きました。

ホブランは大会後、シェフラーについてこう述べています。

“He knows where the ball’s going.”
「彼はボールがどこへ行くか分かっている」

一方、自身については、行方を予測できる持ち球が欲しいと話しています。最初の数日はスイングの感触が良くなくても真っすぐ飛んでいたのに、最終日は同じように良くない感触で、今度は曲がってしまった、と。

店長はこのコメントを読んで、ホブランがシェフラーのすごさの「質」に気づいたのではないかと思いました。

もちろん、シェフラーが世界ランキング1位の優れた選手であることは、誰もが知っています。しかし、ここでいうすごさは、単に「飛ぶ」「曲がらない」という話ではありません。

二人は同組ではありませんでしたが、厳しいコンディションの中で優勝を争うことで、ホブランはショットの確かさに大きな違いを感じたのではないでしょうか。

店長には、シェフラーのショットは、風まで計算に入れたうえで、ピンに重なるように飛んでいくように見えました。一方、ホブランは、持てる技術と集中力を総動員し、ぎりぎりのところでボールをコントロールしているように見えました。

まるでシェフラーのボールは、打つ前から行き先が決まっている。

ホブランの言葉には、そんな実感が含まれていたのではないかと思います。

店長は、この違いを、究極のスインガースイングともいえるシェフラーと、ヒッターであるホブランの違いとして捉えています。

シェフラーは、狙う球筋に合わせて構え、あとはただ振るだけに見える。風に乗せる球も、曲げる球も、低く抑える球も、まるであらかじめ描かれた道筋をたどるように飛んでいきます。

対してホブランは、一球一球に最大限の注意を払い、狙った場所へボールを運ぼうとしているように見えるのです。

もちろん、シェフラーが何も考えず、何も調整せずに打っているという意味ではありません。

ただ、同じ「ボールをコントロールする」にも、卓越した調整能力で成立させるショットと、調整を必要とする部分が少なく、結果を予測しやすいショットがある。

ホブランが感じたのは、単なる技術の優劣ではなく、この違いだったのではないでしょうか。

Bの変化

前回の投稿で、BシリーズがPINGの歴史の中でもかなり正統な系譜を持つパターであることがお分かりいただけたと思います。

初期のステンレス製B60を見ると、

トップブレードがかなり薄いことが分かります。

そのためネックも、現在のパターのようにトップブレードの上から立ち上がっているというより、フェース背面に取り付けられているように見える形状になっています。

一方、店長のコレクションにあるB60 BeCu(ベリリウムカッパー)は、

初期のステンレスモデルと比較すると、トップブレードがかなり厚くなっています。

この違いから考えると、初期型ではトウ側・ヒール側に重量を多く配分するため、トップブレード部分に十分な重量を使えなかった可能性もあるのではないかと思います。

ただし、BeCuのB60にも初期ステンレスモデルと同じようにトップブレードの薄いものがあります。

したがって、単純な素材の違いというより、製造時期や金型による形状差と考える方がよさそうです。

打感についても違いがあります。

店長の感覚では、ステンレスモデルの方が硬く、そしてヘッドが軽く感じます。

もう一つ、初期B60を見て気になるのが、プル角、つまりシャフトとフェース面の関係です。

初期型は、現在のB60やB63と比較するとシャフトの傾きが強く見えます。

この形状を見ると、ボールをスタンス中央よりやや右側に置き、手元を少し先行させた状態で構えることを想定していたのではないか、とも考えられます。

もちろん、これがPINGの明確な設計意図だったと断定することはできません。

ただ、パターの構え方やストロークの考え方が現在とは少し違っていた可能性はありそうです。

その後、パターヘッドの重量は徐々に重くなっていきます。

それに伴って、トップブレードも厚くなり、ネックの取り付け位置も変化していきました。

そして現在のScottsdale B63を見ると、

トップブレードの厚さはANSER系に近くなり、ネックもフェース背面から付いているというより、トップブレード上部から自然に立ち上がる形状に変わっています。

さらに大きな変化が、ヘッドの奥行きです。

B60は世代を追うごとに少しずつ奥行きが増し、現在のB63ではかなりマレット的な印象が強くなっています。

image

ここに、Bシリーズの進化の方向がよく表れているように思います。

初期のB60は、ANSERに近い操作感を重視したブレード系パターでした。

そこから、

トップブレードを厚くする
→ ヘッド重量を増やす
→ 奥行きを増やす
→ 周辺重量配分を強くする

という方向へ進み、少しずつ安定性を高めてきました。

そして現在のB63は、

「安定したブレード」から「操作できるマレット」へ

進化したモデル、と見ることができるのではないでしょうか。

岡本綾子プロ、Sirニック・ファルド。
名手たちの勝利を支えてきたBシリーズが、時代を越え、今度は朱莉プロのツアー優勝を支えました。
その瞬間は、B60からB63へと系譜をつないできたPINGの開発陣にとっても、特別なものだったのではないでしょうか。

Bの系譜!

佐久間朱莉プロを再び優勝へ導いたPING B63のルーツであるB60はどのようなパターなのでしょうか?

おそらく、日本で最初に話題になったのは、LPGAツアーで賞金女王になった岡本綾子プロが使用してことしょう。

B60は1978年ごろ丸みを帯びたワイドブレード形状に持ち、おそらくステンレスのパターとして登場したと思います。

PINGのクラシックパターで有名な

THE BANK OF PUTTERSさん

ではステンレスパターで登場します。岡本綾子プロが使用したのはおそらく1980年台だと思います。

次に注目を浴びたのは、私も知りませんでしたが、1992年のミュアフィールド行われた全英オープンでのニック・ファルドです。BuCuのB60で優勝しています。

2000年代はG5i / i-Series / iWi / iN B60の中のモデルとしてB60が販売されます。

2007年頃〜はKarsten Series B60として、クラシックなB60形状を現代的な重量・素材で再構成しています。このころ、PING PROだったビリー・ホーシェルに実戦使用例があります。

2017年にはPEBAX系インサートでB60が登場します。この時に女子選手の優勝回数が多いパターはB60 であると紹介されています。

2019年にはチャールズ・ハウエルIIIの要請?をうけPLD B60が登場します。

2024年には2024 B60が登場します。このモデルはヘッド重量が350gとなります。

そして現在のScottsdale B63となります。

また、バッバ・ワトソンもジュニア時代に使用していたようです。

ANSERにははるかに及びませんが、

B60は、PINGの歴史の中で女子選手の優勝回数が最も多いパター形状のひとつです。

そのBの系譜を受け継ぎ、より高MOI化したB63が、再び女子ツアーで優勝しました。

前田陽子プロのセッティングから見えてくるもの。

塚田プロは、i540の性能をロング〜ミドルアイアンに集中して使う、非常に合理的なセッティングでした。

今回紹介する前田陽子プロのセッティングは、また別の意味で、

「そんな考え方があったのか」

と気付かせてくれます。

PING公式によると、前田プロのセッティングは、

G440 MAX フェアウェイウッド #4・#7
G440 ハイブリッド #4〜#7
i540 #8・#9・PW・UW

となっています。

これを見るまで店長も気付きませんでしたが、かなり筋の通った構成です。

なぜか。

素材を見てみます。

モデル フェース素材 ボディ
G440 FW(MAX/SFT) 鍛造マレージング鋼 C300 17-4ステンレス+カーボンクラウン
G440 HB 鍛造 マレージング鋼 C300 17-4ステンレス+カーボンクラウン
i540 IRON 鍛造マレージング鋼 C300 17-4ステンレス

G440 FWとHBにはさらにカーボンクラウンがありますが、アイアンには当然クラウンそのものがありません。

それを除けば、

フェースはC300マレージング鋼。
ボディは17-4ステンレス。

という基本構成が、FWからHB、そしてi540まで共通しています。

これは非常に興味深いところです。

正確性を重視するゴルファーにとって、クラブが変わるたびにインパクトの感触やボールの弾き方が大きく変わらないことには、大きなメリットがあります。

もちろん、FW、HB、アイアンではヘッド形状も内部構造も違いますから、打感まで完全に同じになるわけではありません。

しかし、少なくともボールと直接接触するフェース素材を同じC300マレージング鋼でつないでいる

ここには一つの統一感があります。

さらにi540では、中空アイアン特有の打音・打感の問題を抑えるために、inR-Airテクノロジーを採用しています。PINGは、フェース裏側のエアポケットによって不要な振動を減衰させる技術だと説明しています。

そう考えると前田プロのセッティングは、

FW → HB → i540

とクラブの形は変わっていきますが、

C300マレージング鋼フェースを軸に、同じ方向性の高初速クラブを連続させている

と見ることができます。

言い換えれば、

i540は、フェアウェイウッドとハイブリッドからアイアンへつなぐための「アイアン形状の高初速クラブ」と考えることもできる。

前田プロは、それを8番からUWまで使っています。

これは塚田プロとはまったく違うi540の使い方です。

塚田プロは、i540をロングアイアンとして使う

前田プロは、G440 FW・G440 HBから続く流れの中で、i540をアイアン部分として使う

同じi540でも、使い方はまったく違います。

そして、どちらにも筋が通っています。

ここがPINGのクラブセッティングの面白いところではないでしょうか。

下衆な話ですが、このようなセッティングであるならば、こちらも最大で4本までですので、お高いi540アイアンでも手の届く存在と言えるのでは?と思います。

i540アイアンの使用例最高パターン!そんな考え方があったのか!

日本ではPINGのクラブを使ったらこの人の右に出る人はいないと言っても過言ではありません。

その塚田Pのセッティングを見てみましょう。

5番から7番をi540

7番からPWをBLUEPRINT T

です。

アイアンをセットでなかればならないというように考えていないようですよ。

  • ドライバー
  • フェアウェイウッド
  • ハイブリッド
  • ロングアイアン
  • ショートアイアン
  • ウェッジ
  • パター

とゴルフクラブを7つのジャンルに分けるという考えです。ハイブリッドとアイアンの間にロングアイアンというジャンルのクラブを入れる。

いやはや、実にスマートな考え方です。

この考え方の良いところは、ちょっとお高いi540アイアンを最大4本までしか買わなくてもいいという事です。塚田Pが5番からですので一般の方はおそらく最大で3本です。

流石、塚田Pですね。シッカリ、「i540は4〜7番にタングステンソールウェイトを入れている」という事を理解されています。

次回は、もう一人の日本のPING PROを紹介したいと思います。

朱莉プロ。今季2勝目!その勝因は?

朱莉プロのニトリレディス優勝インタビューです。

勝因のひとつは、やはりパッティングだったようです。

今大会で使用していたパターは、

Scottsdale B63

長さ:32インチ
グリップ:SUPER STROKE PISTOL GT 1.0
ライ角:1度フラット(69度)
ストロークタイプ:セミアーク

です。

これまでは、

Scottsdale DS72

長さ:32インチ
グリップ:SUPER STROKE PISTOL GT 1.0
ライ角:1度フラット(69度)
ストロークタイプ:ストレート

を使用していました。

開幕戦での優勝以降、少しずつパッティングのイメージと実際の転がりにズレが生じていたようですが、今回パターを変更したことで、そのイメージと転がりが再び一致したのだと思います。

B63とDS72は、構えたときの見た目に極端な違いがあるわけではありません。

オフセットも大きくは変わりません。

しかし、ストロークタイプは明確に違います。

DS72はストレートタイプ。
B63はセミアークタイプです。

おそらく、開幕戦以降、ストローク中の左右方向のブレ幅が少し大きくなっていたのではないでしょうか。

ストレートタイプのパターでは、フェースの開閉をできるだけ抑えながら真っ直ぐ動かすことが求められます。

一方、セミアークタイプは、ある程度自然なフェースローテーションを許容します。

その結果、無理にストロークを真っ直ぐにしようとするよりも、自分の動きに合った軌道で振ることができ、打ち出し方向と転がりのイメージを合わせやすくなった可能性があります。

それが今回の好結果につながったのではないかと思います。

i540をもう一度勉強するぞ!

3月のジョン・K・ソルハイム、PING社CEO兼社長のコメントを含めた投稿確認でもう一度i540アイアンを勉強しましょう。

プレーヤー向けデザインでありながら、より速いスピードを求めるゴルファーのために設計された、快適な打感を実現するプレミアムアイアン「i540」が本日PINGより発表されました。スコアアップ性能を追求したカスタムエンジニアリングが施されたこのi540アイアンは、本日より世界中のPING正規ゴルフショップにて、カスタムフィッティングおよび予約注文が可能です。

「i540アイアンには多くのテクノロジーが詰め込まれています。ヘッド内部では、タングステンソールウェイトが重心を低くし、鍛造マレージング鋼フェースと相まって、ボールスピードを向上させます。さらに、打感と打音を改善するためにinR-AIRテクノロジーを採用しました。これはフェース裏側の空気ポケットが振動を減衰させ、より優れたインパクト感を実現します。外観は、カバードキャビティ設計により、すっきりとしたハイテクな印象を与えます。

—ジョン・K・ソルハイム、PING社CEO兼社長

「プレーヤーズディスタンスアイアンの人気は、ブレードスタイルの外観でより速いボールスピードを求めるゴルファーが増えていることから、ますます高まっています」と、PINGのCEO兼社長であるジョン・K・ソルハイム氏は述べています。「i540アイアンには多くのテクノロジーが詰め込まれています。ヘッド内部では、タングステンソールウェイトが重心を下げ、鍛造マレージングスチールフェースと相まってボールスピードを向上させます。また、打感と打音を改善するためにinR-Airテクノロジーを採用しました。これはフェース裏側の空気ポケットで、振動を減衰させ、より優れたインパクト体験をもたらします。外観は、カバードキャビティデザインにより、すっきりとしたハイテクな印象を与えます。」

「飛距離を最優先するゴルファーにとって、このアイアンはまさに理想的です。i540アイアンは、飛距離重視のアイアンとしては珍しいほどの寛容性も備えています。見た目も素晴らしく、打感も抜群。そして何よりも、スコアアップとコースでの楽しさの向上につながるでしょう。」

プレーヤーの飛距離と制動力

i540アイアンは、飛距離アップを実現する複数の要素を備えています。例えば、4番から7番アイアンにはタングステンソールウェイトを採用し、重心を低くすることでボールスピードを向上させています。また、鍛造された高柔軟性マレージング鋼C300フェースは、17-4ステンレススチール製のボディに精密に溶接されており、金属と木材を融合させたようなしなりを生み出し、ボールスピードの向上と最大飛距離の増加を実現し、より強力なストッピングパワーを発揮します。

i540アイアンは、重心位置を最適化したロフト角により、飛距離アップとグリーン上でのボールの最高到達点向上を実現します。カスタムフィッティングでは、ゴルファーの打ち出し条件を最適化するために、3種類のロフト角(スタンダード、パワー、レトロ)から選択可能です。

「i540は、飛距離重視のアイアンにさらなるコントロール性をもたらします。飛距離を最優先に考えながらも、プレーヤー向けアイアンのサイズ感や外観を好むゴルファーに最適です。

—ジョン・K・ソルハイム、PING社CEO兼社長

「i540は、飛距離重視のアイアンにさらなるコントロール性をもたらします」とソルハイム氏は語ります。「飛距離アップを最優先に考えながらも、プレーヤーズアイアンのサイズ感や外観を好むゴルファーに最適です。場合によっては、長年の間に失ってしまったボールスピードを取り戻したいと考えているゴルファーにも適しています。ブレードアイアン愛好家は、薄いトップライン、狭いソール、浅いフェース高といった、このアイアンの洗練された高級感あふれる外観を高く評価するでしょう。i540アイアンは、スピードと精度を兼ね備えた、非常に魅力的なデザインです。」

中身:inR-Airテクノロジー

打感と打音を向上させるため、i540アイアンにはinR-Airテクノロジーが採用されています。これは、PINGのイノベーションチームが改良を重ね、昨年iDiドライビングアイアンで初めて導入された技術です。特許出願中のこの技術は、フェース裏側のクラブ内部に戦略的に配置されたエアポケットを利用して、インパクト時に発生する不要な周波数を減衰させます。また、i540アイアンの17-4ステンレススチール製ボディ内部に統合されたi-Beam構造も、サポート力を高めるとともに、打音と打感の向上に貢献しています。

「このタイプのアイアン構造は、常に打音と打感の面で課題を抱えています」とソルハイム氏は語る。「i540アイアン内部の空気ポケットは、振動周波数を抑え、インパクト時の打感を向上させる優れたソリューションです。iDiドライビングアイアンで既に高い効果が実証されており、この技術をアイアンセット全体に採用し、ゴルファーの皆様にお届けできることを大変嬉しく思っています。」

以上です。

一番重要な部分だけ抜き出すと

記事で使うなら、この5点で十分だと思います。

① 4〜7番にタングステンソールウェイト
→ 低重心化

② C300マレージング鋼フェース
→ 大きなたわみと高初速

③ 高さを確保
→ 飛距離だけではなくストッピングパワー

本文にはレトロロフトが紹介されていますが、PW,UWを除きロフト設定で対応できます。
4~7のソールウェイトによる高弾道化も貢献しています。

④ inR-Air
→ 中空・薄肉フェース特有の振動を抑えて打感・打音を改善

⑤ 「失ったボールスピードを取り戻したいゴルファー」

i540の説明を読むと、もちろんセット全体として完成度の高いアイアンであることは分かります。

しかし、今回あらためて注目したいのは、

4番から7番にだけタングステンソールウェイトが入っている

という点です。

これは非常に重要です。

PING自身が、i540の中でもロング〜ミドルアイアン側に対して、明確に

低重心化
ボールスピード向上
高弾道化
ストッピングパワー向上

を狙った設計を入れているということだからです。

つまりi540は、単純にセット全体を「飛び系」にしたアイアンではありません。

むしろ、

飛距離が落ちやすい番手に、集中的に飛距離性能を与えたアイアン

と見ることができます。

年齢とともに最初に苦しくなりやすいのは、ショートアイアンではなく、やはり5番、6番、場合によっては7番です。

昔は普通に打てていた5番アイアンが、だんだん飛ばなくなる。

6番との差がなくなる。

無理に振らなければ高さも出ない。

そうなると、5番アイアンそのものをバッグから抜くことになります。

i540は、まさにその領域に対して設計上の手当てをしているわけです。

私自身、i540の5番アイアンを使ってみて、それを強く感じています。

ロフトを標準より2度寝かせ、シャフトも標準より短くしているにもかかわらず、それでも十分すぎるほど飛びます。

その結果、これまで使用していたiDiの4番がバッグから外れました。

代わりに入ったのがG425の9番ウッドです。

つまり、i540の5番アイアンが飛ぶようになったことで、その上のクラブに「さらに飛ばす」という役割を求める必要がなくなった。

そこで、

200ヤードを飛ばすクラブではなく、200ヤード先で止めるクラブ

を入れられるようになったわけです。

そう考えると、i540の価値は単純な飛距離だけではありません。

4番〜7番の飛距離性能を上げることで、バッグ全体の構成を変えられる。

ここがi540の非常に面白いところだと思います。


「i540は高価なアイアンですが、全部の番手を入れる必要はありません。まず5番、6番だけでも意味があります」

次回は、i540アイアンの好使用例を紹介したいと思います。

i540アイアンはこう使おう!

年とともにだんだん飛ばなくなったi230アイアンの5番。

シャフトをグラファイトシャフトに変更したりして使ってきましたが、

年齢とともに、だんだん飛ばなくなってきたi230アイアンの5番。

シャフトをグラファイトに変更するなど、いろいろ工夫しながら使ってきましたが、i540アイアンの発売を機に5番アイアンをi540へ変更しました。

当初はiDiアイアンとの流れを考えて軽めのシャフトを装着していましたが、現在は他のアイアンとのつながりを優先して、MODUS³ 130 Rに変更しています。

ただし、そのままのスペックではありません。

シャフト長は6番アイアンより0.25インチだけ長くし、ヘッドのロフトは標準より2度寝かせています。

なぜ、こんなセッティングにしたのか。

理由は単純で、i540は飛ぶからです。

店長の場合、i540の5番アイアンはi230の5番アイアンより、確実に10ヤード以上飛びます。

そこで、

「シャフトを短くして、ロフトを2度寝かせれば、ちょうどいい距離になるだろう」

と考えました。

ところが、実際に打ってみると、それでも思った以上に飛びます。

全米プロ選手権にも出場する腕前を持つPINGのジェーソンは、i540の6番アイアンを5番アイアンとしてバッグに入れています。

これは非常に理にかなったセッティングだと思います。

私の場合は5番のヘッドを使っているので、6番と比較するとヘッドだけなら約2番手分の違いがあります。

そこからロフトを2度寝かせ、さらにシャフトを0.25インチ短くしています。

それでも実際の飛距離は、6番アイアンに対して約1.5番手分飛びます。

本来のアイアンセットとして正常なギャッピングを求めるのであれば、ジェーソンのようにi540の6番を5番相当として使うほうが合理的だと思います。

ただ、私は5番アイアンにはある程度の「距離のアドバンテージ」が欲しい。

そのため、このままi540の5番を使っていくことにしました。

そして、この5番アイアンが入ったことで、バッグの中身にも変化が起きました。

それまで使用していたiDiの4番が抜けました。

その代わりに入ったのが、

G425の#9フェアウェイウッドです。

私が欲しかったのは、単に200ヤード飛ぶクラブではありません。

200ヤード先で、ボールを止められるクラブです。

i540の5番アイアンが十分な飛距離を担当してくれるようになったことで、その上のクラブにはさらに飛距離を求める必要がなくなりました。

そこで、ロングアイアン系のiDi 4番ではなく、高さを出して200ヤード先のグリーンで止められるG425 #9を入れることができました。

つまり、i540の5番アイアンを入れたことで変わったのは、5番アイアンの飛距離だけではありません。

バッグ全体の距離構成を変えることができた。

これが、私にとってi540の5番アイアンを使う一番大きな意味になっています。

 

PINGアイアン & ウェッジキャンペーン

キャンペーン期間
2026年9月1日(火)〜11月1日(日)

期間中、対象のPINGアイアン・ウェッジをお買い上げいただくと、

通常販売価格から、さらに2,200円OFF!

対象商品

IRON
・G740
・G440
・i540
・i210
・BLUEPRINT S
・BLUEPRINT T
・G Le4

WEDGE / SPECIALTY CLUB
・S259
・BunkR
・ChipR

PINGの最新モデルから人気のアイアン、ウェッジまで幅広く対象となります。

買い替えをご検討中の方は、ぜひこの機会をご利用ください。

Episode 101: Iron Fitting その3

かなり詳しい内容ですよ

21:04〜 屋内フィッティングと屋外フィッティング

シェーン:

屋内と屋外のフィッティングはどうでしょう?

環境によっては屋内しか選べない人もいれば、練習場など屋外でフィッティングできる人もいます。

数値などに大きな違いがありますか?

マーティ:

どちらにもメリットとデメリットがあります。

屋内だから悪いということではありません。

むしろメリットもたくさんあります。

屋内なら環境をコントロールできます。

摩擦条件も安定します。

  • ライ
  • 砂っぽい芝
  • 品質の一定しないゴルフボール

などの影響を受けません。

ランチモニターやシミュレーションソフトも進化していますから、非常に良いシミュレーション環境を作れます。

ターゲットを小さく設定して、集中して打つこともできます。

一方、屋外フィッティングの最大の利点は、

実際の環境でターフインタラクションを評価できること

です。

ここは現在の屋内フィッティングで不足している部分の一つです。

今後さらに技術革新していきたいところですね。

摩擦の違いは打ち出し角やスピン量にも関係します。

ただしPINGのAFSフィッティングクラブについては、少し専門的になりますが、

「Spin Loft Mountainのピーク付近」

に設計されています。

したがって、

  • 屋内と屋外
  • 芝の状態
  • ティーアップする/しない

などで摩擦条件が変化しても、一般的には比較的似たスピン特性になります。

これは屋内でアイアンフィッティングを行う上で良い点です。

環境を一定にできる屋内フィッティングには、かなり大きなメリットがあります。


22:49〜 女性・ジュニアのWebFit

WebFitは女性ゴルファーにも非常に有効です。

G Le4の発売に合わせて、女性向けWebFitも導入しました。

特に優れているのがギャッピングの提案です。

静的な、

  • 身長
  • Wrist-to-Floor

からカラーコードを推定し、クラブ長も提案します。

さらに、分かる場合にはクラブヘッドスピードやスイングスピードについて質問します。

そうした情報を使って、セット構成を考えます。

使い方も難しくありません。

質問に答えていけば、いくつかのセット構成案が出てきます。

重要な質問の一つが、

「自分が安心して使える最も長いアイアンは何番か?」

です。

しかし、感覚だけでなく科学的にも、

「入力されたデータから考えて、その人が実際に成功して打てる最も長いアイアンは何番か?」

を考えます。

つまり、

  • 十分な高さを出せる
  • 適切なストッピングパワーがある
  • 番手間のギャップが適切

というところまで考えます。

ジュニアも同様です。

重要なのはバッグの中の適切なクラブ構成です。

ジュニア向けWebFitもすでに何十万回も利用されています。

またPINGにはGet Golf Growing Programがあり、子供が成長した場合、クラブを送り返して延長することもできます。

長さ、ライ角、ギャッピング、Prodigyシリーズのシャフトフレックスまで適正化できます。


24:33〜 選択肢が多いからこそフィッティングする

シェーン:

アイアンフィッティングは、選択肢が多いので難しそうに感じる人もいると思います。

でも逆に、たくさん選択肢があるんだから、

いろいろ打って楽しみながら、自分に何が合うのか調べればいい。

ある程度、自分の情報を持ってフィッティングへ行くのも良いと思います。

自分が普段どんなコースでプレーしているのか。

どんなショットを打つことが多いのか。

そして先ほど言ったように、

エゴを持ち込まないこと。

そうすれば、自分のバッグに本当に必要なものを正確に選べます。

最終的な目的は、

自信を持って、より良く、より安定してボールを打てるようにすること

です。


25:10〜 PINGがいう「3Dフィッティング」

マーティ:

現在のPINGのアイアンフィッティングで、私が非常に期待しているものがあります。

ドライバーでやってきたことと、ある意味で逆のことをアイアンでやっています。

ドライバーでは以前から、

  • ロフト
  • ヘッドモデル

を変えて、最適な弾道や打ち出し条件を作ってきました。

その後、

  • Trajectory Tuning Sleeve
  • CG Shifter

を追加して、左右のバイアスまでフィッティングできるようになりました。

一方アイアンでは、以前からライ角によって左右方向をフィッティングしてきました。

そして現在では、

  • Power Spec
  • Retro Spec

を使って、

ストッピングパワーまでフィッティングできるようになった。

だから私はこれを、

「3D Fitting」

と呼んでいます。

ドライバーもアイアンも、3次元的にフィッティングする。

アイアンではRetro SpecとPower Specによってそれを行います。

さらにAFSフィッティングシステムには、Retro Specのヘッドも加えました。

たとえばG740やG440を打って、

「これはすごく飛ぶ。でも、もう少し高さが欲しい」

と思ったら、フィッターと一緒にストッピングパワーを評価してRetro Specを試せます。

逆にスピンが多すぎるならPower Specがあります。

ヘッドスピードの速いプレーヤーがi240を使う場合など、Power Specでスピンを減らすケースも多くあります。

現在は、

そのプレーヤーにとって最適なLaunch Windowを作るための非常に優れたツールが揃っています。

※ロフト角のフィッティングができるようになったので、これは大変ありがたいです。


26:50〜 アイアンシャフトでは「重量」を最優先する

シェーン:

アイアンフィッティングについて、何か話し忘れたことはありますか?

マーティ:

大きなところは話しましたが、シャフトフィッティングも非常に重要です。

アイアンのシャフトフィッティングでは、少し違った考え方をします。

特に重要なのが、

重量です。

どの重量帯に入れるかが非常に重要です。

なぜならアイアンでは、

Low Point Control=スイング最下点のコントロール

が非常に重要だからです。

これはドライバーとは大きく違います。

ドライバーはボールがティーの上にあります。

ヘッドには大きな慣性もあります。

フェースの上下方向についても、多少のミスを許容できます。

しかしアイアンの場合、

  • ダフる
  • 薄く当たる
  • 最下点が安定しない

ということが起きれば、大きな問題になります。

だからアイアンシャフトではまず、

重量を優先して考えるべきです。

正しい重量にすることで、Low Pointの再現性を高めることができます。

その次に、

  • フレックスによるフィーリング
  • ティップ剛性によるLaunch Windowの調整

などを考えます。

でも一番重要なのは、

スイングスピードと、クラブを地面へどれだけ安定してデリバリーできるかに対して、正しい重量帯に入っていること。

です。

※シャフトのフィッティングはまずは重量帯を探り、その中で会うシャフトを探します。


27:39〜 まとめ

シェーン:

マーティ、バッグには何種類のアイアンが入っています?

マーティ:

IDIがあります。

IDIの3番、4番。

それからBLUEPRINT S。

そしてBLUEPRINT T。

だから今は3モデルですね。

シェーン:

なるほど。我々二人自身が、現在どれだけ多様な組み合わせが可能なのかを示す良い例ですね。

アイアンの世界をもっと深く知りたい方には、とても面白いと思います。

マーティ、今回もありがとう。

最後に皆さんへ。

ぜひフィッティングを受けてください。

ゴルファーなのにフィッティングを受けないというのは、もったいないことです。

PING Proving Grounds Podcastでした。


この動画はかなり面白いです。特に重要なのは、PING側がかなり明確に、

「アイアンフィッティングは、単純にヘッドスピードや飛距離を合わせることではない」

と説明している点です。

中でも 8:41〜の「Club Delivery → Impact → Trajectory」11:16〜の「スピードはプレーヤーが作るのか、クラブが補うのか」、そして 26:50〜の「アイアンシャフトでは重量を優先し、Low Point Controlを見る」 は、フィッティングの考え方として非常に重要な部分です。