インサートについては、ヘッドがアルミで軽いため、MOIを大きく増やす役割よりも、打感と打音が主な役割だと説明される。採用されているのは一体成型のPEBAXインサートで、硬さは40デュロメーター。硬すぎず柔らかすぎず、音とボールスピードの印象が一致する点が高く評価されている。また黒いインサートカラーは、白いヘッドに対してボールを縁取るように見せる役割も持っている。
PEBAXは、高反発で、しなやかさもある高性能樹脂です。
正式には PEBA(Polyether Block Amide) 系の材料で、PEBAXはその代表的な商標名として知られています。
パターの文脈で言うと、PEBAXの特徴はこのあたりです。
- 反発の戻りが良い
- 温度変化の影響を受けにくい
- 柔らかさと弾き感の両立がしやすい
- 打感と打音の調整幅が大きい
つまり、単に柔らかいゴムではなく、
「柔らかく感じさせながら、エネルギーの返りも作りやすい素材」
というのがポイントです。インサートの長所は打感が柔らかいというものですが、ミーリングも含めて柔らかくするものは、ボールの弾きが少なくなるので、ロングパットでの距離感が失われますが、PEBAXはそれがありません。
次に話題は、今回の大きな特徴である白いヘッドに移る。
この白には歴史があり、ジョン・A・ソルハイムは以前から「白いパター」の話をしており、その父カーステンも1970年代初頭に白いパターを作っていたという。今回は単に白く塗るのではなく、太陽光の下で反射しすぎず、美しく見える白、そしてそれに映える適切な艶の黒を追求して仕上げた。さらにホーゼル、シャフト、グリップ、ソールプレート、インサートまで含めて、全体として美しく、売り場でしっかり目立つように設計したと語られている。
白いパターには狙いもある。
それは構えたときにエイムしやすくすることだ。PINGではZen Green StageやQuintic、iPINGなどを使ってエイムや構えの再現性を検証しており、白だけでなく、サイトラインや形状の違いが、プレーヤーの構え方やラインの出しやすさにどう影響するかを研究している。色、ライン、形状によって、人がどのように構え、どう反応するかを、今まさに学んでいる段階だと説明されている。
そしてSCOTTSDALE TEC最大の特徴として語られるのが、トップライン上の小さなドットである。
これはPINGがIQテクノロジーと呼んでいる考え方で、フリースロー、アーチェリー、狙撃など、極めて細かなコントロールが必要な競技で、一点に視線を集中させる研究を応用したものだという。PINGは、何も印のないパター、ラインだけのパター、ドットだけのパターを使い、視線追跡ゴーグルでテストを行った。その結果、印がないと視線はあちこちに跳ね、ラインだけだとライン上を動いてしまうが、前方寄りの小さなドットがあると、視線がそこにしっかり集中することが確認できたという。
このドットの狙いは、パットのルーティンの最後に、打つ直前の意識を一点に収めることにある。
フリースローで最後にリングや一点へ集中するのと同じように、パッティングでもルーティンを終えたあと、ストローク開始直前にドットへ集中する。そうすることで、目が落ち着き、神経系も落ち着き、より繊細な運動制御がしやすくなるという考え方だ。出演者の一人は、これを小さな瞑想のような体験だとも表現している。
ボールに引くラインについては、これはプレーヤーごとに異なるとされる。
ラインを使う人もいれば使わない人もいるが、大切なのは最終的にドットへ意識を集中することであり、ボールのラインはあくまで準備段階の一部だと整理されている。
後半ではモデルごとの説明も行われる。
ALLY BLUEは、PING初期の営業担当アル・ドナルドソンのニックネームに由来している。ALLY BLUE ONSETはトゥダウン約5度でストレートアーク向け、KETSCH ONSETは約15度でややアークのある人向け、HAYDENはダブルベンドのフェースバランスでストレートアーク向けと説明される。パター選びでは、自分が右に外しやすいか左に外しやすいか、またフェースローテーションが多いか少ないかを見て、ホーゼルやトゥハングを合わせることが重要だと話されている。
平均的なゴルファーも、自分のパットの傾向までは何となく分かっていることが多い。右ミスが多いのか左ミスが多いのかを数ラウンド記録すれば、それがパターフィッティングに役立つという。パッティングは非常に変動の大きい技術だが、その傾向を把握することが大切だとされている。
最後にトニーは、このラインに非常に期待していると語る。
白という新しさを持ちながら、なおかつとてもPINGらしい製品に仕上がっていること、デザイン哲学を守りながら見た目も性能も打感も高いレベルにできたことに満足しているという。また初期の反応も良く、IQテクノロジーについてもプレーヤーが受け入れ始めているため、白いラインやこの考え方が今後も続いていく可能性があると見ている。
HAYDENの形状は、過去のGNOMEパターから着想を得たものだとも説明される。名前の由来は、ScottsdaleやWaste Management Open会場近くのHayden Roadであり、土地とのつながりを持たせたネーミングになっている。
全体としてこのポッドキャストでは、SCOTTSDALE TECを単なる新しい白いマレットとしてではなく、
マレットの寛容性、ブレード的なフィーリング、視線誘導による集中、そしてエイムの再現性を組み合わせた、新しいパター設計として紹介している。とくにドットによるIQテクノロジーは、視線を静め、動作直前の集中を高めるという意味で、このシリーズの核になっている。
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