スクエアに入ったフェースが、そこから動きにくい

ドライバーの右ミスを語るとき、多くの方が「つかまり」という言葉を使います。

慣性モーメント神話の終わり?の続きです。

しかし実は、右に出る原因には二段階あります。

第一段階は、フェースが“開いた”状態でインパクトに入ってしまうこと。
この局面では、フェースを閉じ方向へ素早く戻す必要があります。

ここで有利になるのが、シャフト軸まわりの慣性モーメントが小さい設計です。
慣性モーメントが小さいほど、ヘッドは回転しやすい。
つまり「開いたものを閉じる」には有利に働きます。 “スクエアに入ったフェースが、そこから動きにくい” の続きを読む

「高MOIなのに振りやすい」はなぜ起きるのか?

「高MOIなのに振りやすい」はなぜ起きるのか?

尻餅現象の解消、更に振りやすさへの続きです。

慣性モーメントを大きくする方法は、実はとてもシンプルです。
回転軸から遠い位置に重さを置くこと。

その理由は、慣性モーメントの基本式にあります。

I=∑mr2

ここで

  • m:重さ(質量)

  • r:回転軸からの距離
    です。

ポイントは r が二乗で効くこと。
つまり、軸から遠い場所の重量は、少し増減しただけでも影響が大きくなる、ということです。 “「高MOIなのに振りやすい」はなぜ起きるのか?” の続きを読む

高慣性モーメントクラブは振りにくいを覆したG440Kドライバー!

G440Kドライバーは、多くの動画で「振りやすい」という評価を受けています。

なぜそのような評価になるのか。店長なりに考察してみたいと思います。このような検証は、本来、工学的アプローチに基づいて行うべきものです。新しい現象に対しては、基礎理論を土台に現実の使用環境へ当てはめて検討する。それを行わなければ、議論は単なる印象論、いわばオカルトになってしまいます。

従来、高慣性モーメントドライバーには、いわゆる「尻餅現象(ヘッド後方が落ちるような挙動)」が起こると言われてきました。そしてその原因は、後方に配置された重いウエイトにある、と解説されることが一般的でした。

しかし、もしそれが単純な因果関係であるならば、ピン史上でも最重量クラスの後方ウエイトを搭載するG440Kこそ、最も強く尻餅現象が起きなければ理屈に合いません。ところが実際の評価は逆です。「尻餅感がない」「振りやすい」と言われている。 “高慣性モーメントクラブは振りにくいを覆したG440Kドライバー!” の続きを読む

みんなのゴルフダイジェストさんの試打レポートは秀逸

みんなのゴルフダイジェストさんの「ピン G440 Kはなぜ、さらにブレずに飛ぶのか?G430 MAX 10Kの後継モデルに加わった特筆性能」というレポートは、非常に興味深い内容です。

何が面白いのか。

それは、単なるスペック解説ではなく、具体的な試打データを提示している点にあります。

“みんなのゴルフダイジェストさんの試打レポートは秀逸” の続きを読む

G440K ツアー情報 (ピンな人:Lydia Ko )

当ブログでたびたび登場するLydia Koですが、使用ドライバーを

  • G430 10K

から

  • G440K

に変更したようです。

GOLF WRX さんより、画像をクリックすると記事に飛びます。

この記事の中で

“I upgraded my — I shouldn’t say upgraded, but changed into my 440K driver versus the 430 10k. It was a big move, which this too I’m not endorsed. I have no club deals. The 430 10k my coach said I almost have like an emotional attachment to this driver, so it was hard decision to make, but the numbers and the shot shapes that I’ve been seeing on the golf course with my new 440K has been great.”

「アップグレード…というか、430 10Kドライバーから440Kドライバーに替えました。これは大きな決断でしたが、これも私が推奨しているわけではありません。クラブ契約もしていません。コーチからは430 10Kドライバーには愛着があると言われていたので、難しい決断でしたが、新しい440Kドライバーでゴルフコースで打った時の数値とショットの形は素晴らしいです。」

と述べています。

日本国内の注目は朱里プロです。

営業さんに海外の情報を伝えると、日本国内には関係ないんですよとぼやかれますが、ダイキンオーキッドではドライバーが変わっているのでしょうか?

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【店長の一言】

Koの動画をよく見ていますが、G430 10Kでは、ややボールがフェース上を滑っているように見える場面がありました。
ただし、左に引っかからずコントロールできるクラブであり、Koの現在のスイング、そしてゲームメイクには非常に相性が良かったのは間違いないと思います。

とはいえ、もし欲を言うのであれば、もう少しだけボールをつかまえたい、という感覚はあったのではないでしょうか。
ただし、それは常に左へのミスとのトレードオフになります。

すでにG440Kのテストは終わっている段階だと思いますが、絶対に避けたい左へのミスを抑えたまま、G430 10K以上のパフォーマンスが得られたからこそ、スイッチに踏み切ったのではないでしょうか。

契約ではないので、コース上の数値とショットの結果がG440Kだったという事ですね。

スチュワート・シンクが開幕戦の三菱電機選手権で優勝

スチュワート・シンクがフアラライで開催されたシーズン開幕戦の三菱電機選手権で優勝しました。

シンクの使用ドライバーはG440MAXです。話題のG440Kではありません。現在のところプロでの使用は店長が確認している時点で、Sahith Theegalaくらいではないかと思います。 “スチュワート・シンクが開幕戦の三菱電機選手権で優勝” の続きを読む

「やさしいのに、速い」は本当に両立できるのか?

――PING最新ドライバー“K”の設計思想

PING Proving Grounds Podcastで語られた最新ドライバー“K”の開発思想は、非常にPINGらしいものでした。結論から言えば、Kは「ミスを減らすためのクラブ」ではなく、思い切って振るためのクラブとして設計されています。

現代ゴルフでは、ドライバーに飛距離が強く求められます。しかし飛ばそうとすれば曲がり、曲げまいとすれば飛ばない。この矛盾に対し、PINGは感覚論ではなく、**strokes gained(SG)**による統計解析で向き合っています。
その考え方の一例が、「オフラインが1ヤード増えるなら、3ヤード伸ばす価値がある」という比率です。つまり、多少曲がっても、それ以上に前へ行くならスコアは良くなる。ドライバーを“結果”で評価する、非常に実戦的な視点です。

かつてPINGには「やさしいが飛ばない」というイメージがありました。しかし現在は違います。素材設計、VFT(可変フェース肉厚)、重心位置の最適化により、高MOI=遅いという常識は崩れました。Kは、シリーズ最高レベルの慣性モーメントを持ちながら、ボールスピードもしっかり伸ばしてきます。

Kという名称は、G430 10Kの流れを汲むものです。10Kは、左右+上下を合算したMOIが10,000を超えた象徴的モデルでした。Kはそれをさらに進め、高MOIを土台にしながら、飛距離性能と調整幅を上積みした存在です。

特に注目すべきは、大型ヘッドとCGシフターの両立です。Kはシリーズ最大級のヘッドサイズでありながら、32gの高比重タングステンによる可変ウェイトを搭載しています。ウェイトが重いため移動距離は短く、それでも十分に重心が動く。その結果、ドロー・ニュートラル・フェードのどの設定でも、MOIをほとんど犠牲にしません。「調整するとやさしさが落ちる」という従来の不安が小さいのが特徴です。

また、大きいヘッドで問題になりがちな打音にも手が入っています。カーボン素材を積極的に使い、音は低く、静かで、短い。ヘッドスピードが速いゴルファーほど、この“締まった音”の価値を感じるはずです。

興味深いのは、MOIは上級者ほど重要だというPINGの分析です。ヘッドスピードが速いほど、わずかなミスの結果が大きくなる。だからこそ、慣性が効く。Kは、上級者にとっても「安心して振れる理由」を持ったドライバーだと言えます。

ドライバーは、もはやヘッド単体ではなく、長さ・総重量・シャフトを含めたシステムです。Kが与えてくれるのは、完璧な芯にこだわらなくても、少し速く振っていいという“許容”。
やさしさは、守るためではなく、攻めるためにある。
Kは、その思想をはっきり形にしたドライバーです。

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PINGエピソード85:待望のG440K の深掘り2

PINGエピソード85:待望のG440Kの、深掘り後半となります。

店長のコメントは太字斜体で(店)がつきます

11:04–12:15(なぜG440ファミリー内なのか)

G440という土台は、PINGの最新技術を載せたプラットフォーム。

(店)G440 KはG440シリーズの技術をベースに高慣性モーメントを追及したモデルでこれまでの味付けではG440MAXと方向性が一致してしまうのでG440 Kが開発されたという事ですね。

LST、MAX、SFT、そしてKはそれぞれ異なるゴルファー像に向けた設計。

KはMAXの中心市場に近いが、サイズや弾道特性が異なる。

CGシフターにより、SFT寄りの人は高MOI+ドロー設定が使えるし、速い人もフェード設定で求める球筋が作れる。

G440K HLについて

(店)上のブログで伝えてきたことが証明されました。

“PINGエピソード85:待望のG440K の深掘り2” の続きを読む

PINGエピソード85:待望のG440K の深掘り1

PINGエピソード85:待望のG440Kを、いつもの様に会話を深掘りしていきましょう。

店長のコメントは太字斜体で(店)がつきます

0:00–0:11

PINGの皆さんが、道具がどれだけ大事かを改めて教えてくれました。

自分が打ちたいと思ったショットを、だいたい何でも打てるのが本当に好きなんです。

ここで何が起きているのか、ゴルファーがもっと良いゴルフをするための面白い話をたくさん届けられると思います。 “PINGエピソード85:待望のG440K の深掘り1” の続きを読む