天晴!PING GOLF JAPAN

普段は、

「それ、何を言っているんですか?」

と、メーカーのマーケティングに突っ込むことが多い店長です。

しかし今回は、褒めなくてはなりません。

昨年末、i240の日本仕様をコースで試打しました。

打った瞬間に感じたのは、

これは、かなり完成度の高いアイアンだぞ。

ということでした。

ヘッドはコンパクトで、構えた姿は競技志向。

それでいて、必要以上に難しくありません。

ボールはしっかり上がり、飛距離も出る。

そして何より、グリーン上でボールを止められる。

ところが、価格の影響もあるのでしょうか。

実際のマーケットからは、それほど大きな反応を感じません。

MYGOLFSPYの総合評価では目立たない

しかし、ここで少し評価軸を変えてみます。

競技ゴルファーがアイアンに本当に求めるものは何でしょうか。

単純な飛距離でしょうか。

それとも、ヘッドの見た目や打感でしょうか。

もちろん、それらも重要です。

しかし、競技でスコアを作るために欠かせないのは、

狙った距離を打ち、グリーン上でボールを止めること

です。

つまり、ストッピングパワーです。


ストッピングパワーで見ると、i240は別格

MYGOLFSPYのテストデータから、

  • スピン量
  • 最高到達点
  • 落下角
  • キャリーとトータル飛距離の差

を総合して見ると、ストッピング性能の上位は次のようになります。

  1. PING i240
  2. Takomo 201T MKII
  3. Titleist T100
  4. Ballistic CB
  5. Wilson Staff Model CB

i240の7番アイアンは、

項目 テスト結果
ロフト角 33°
キャリー 156.77yd
スピン量 6,170rpm
最高到達点 29.1m
落下角 46.98°
推定ラン 4.96yd

という結果です。

スピン量、最高到達点、落下角、着弾後のラン。

すべてが、今回のテストでトップクラスです。

しかもこれは、単にマッスルバックのようにロフトを寝かせ、スピンを増やした結果ではありません。

33°の7番アイアンでありながら、マッスルバックを上回るほどのストッピング性能を出しています。

PINGが公式に説明しているとおり、i240は低重心化によって高い打ち出しを生み、MOIを高めながら、グリーン上でボールを止めることを狙った設計です。

ただし、このテストはUS仕様

ここで重要なのは、MYGOLFSPYがテストしたのはUS仕様だということです。

US仕様のi240は、7番アイアンが標準で33°。

一方、日本仕様の標準ロフトは31.5°です。

仕様 7番アイアンのロフト
US標準仕様 33°
日本標準仕様 31.5°

USでは31.5°がPower Specとして用意されていますが、日本では、その31.5°が標準仕様として採用されています。

つまり日本仕様は、US仕様より1.5°ロフトを立てることで、飛距離性能を加えた仕様になっています。


日本仕様ではどうなるのか

もちろん、ロフトを33°から31.5°へ変更した場合の正確な数値は、同じテスター、同じボール、同じ打点条件で再計測しなければ分かりません。

それでも一般的な弾道変化から推定すると、おおよそ次のようになります。

項目 33°実測値 日本仕様31.5°の推定
ボール初速 50.4m/s 50.6~50.9m/s
キャリー 156.77yd 160~162yd
トータル 161.73yd 166~168yd
打ち出し角 20.43° 19.2~19.7°
スピン量 6,170rpm 5,700~5,950rpm
最高到達点 29.1m 28.0~28.7m
落下角 46.98° 45.6~46.3°
推定ラン 4.96yd 5.5~6.2yd

ロフトが立つため、スピン量と落下角は少し減少すると考えられます。

その代わり、

  • ボール初速が上がる
  • キャリーが約3~5yd伸びる
  • トータル飛距離も伸びる

という変化が見込まれます。

重要なのは、ロフトを1.5°立てても、推定落下角は45°を超え、スピン量も5,700~5,950rpm程度を維持できる可能性が高いことです。

つまり、日本仕様のi240は、

飛距離が出るだけのストロングロフトアイアンではありません。

飛距離を増やしながら、

  • 十分な高さが出る
  • 十分なスピンが入る
  • 十分な落下角が確保される
  • グリーン上でボールを止められる

という、競技アイアンとして必要な条件を残していると考えられます。


「飛ぶ」ではなく、「飛んで止まる」

多くの日本仕様アイアンは、ロフトを立てることで飛距離を作ります。

しかし、その結果として、

  • 打ち出しが低くなる
  • スピンが減る
  • 落下角が浅くなる
  • グリーンで止まりにくくなる

という問題が生じることがあります。

i240の日本仕様が面白いのは、元となるUS仕様に、十分すぎるほどの高さとスピン、落下角があることです。

その余裕を使ってロフトを1.5°立てる。

すると、ストッピング性能を完全には失わずに、日本のゴルファーが求める飛距離を加えることができます。

言い換えれば、

US仕様の余裕を、日本仕様では飛距離へ変換した

ということです。

31.5°という数字だけを見れば、競技志向アイアンとしては強めのロフトです。

しかし、低重心設計によって高さを出し、スピンと落下角を残すことができれば、単なるロフト商法ではありません。

飛んで、上がって、止まる。

店長がコースで感じた完成度の高さは、このバランスから生まれていたのだと思います。


今回は、PING GOLF JAPANのマーケティングの勝利

普段の店長なら、

「日本仕様だけロフトを立てて、飛距離を大きく見せただけでは?」

と疑うところです。

しかし、今回のi240は少し違います。

US仕様には、もともと圧倒的なストッピング性能があります。

その性能を土台として、日本仕様ではロフトを31.5°に設定。

ストッピング性能に多少の余裕を残しながら、飛距離を加えています。

これは、

止まる性能を削って飛距離を作ったのではなく、止まる性能の余裕を飛距離へ振り分けた

と見ることができます。

日本のゴルファーが求める飛距離。

競技ゴルファーが求める高さ、スピン、落下角。

その両方を狙った仕様です。

……認めたくはありませんが。

今回は、

PING GOLF JAPANのマーケティングの勝利です。

うぐぐぐぅ……。負けた!

コースでは3番アイアンも試打しています。

ロフトは19度、昔でいうと2番アイアンです。流石に立って見えますが、打ってみると高さが出て、ちゃんと飛んでいくんですよ。

SCOTTSDALE TEC のドット

緊急投稿です。

以前の担当の営業さんとSCOTTSDALE TECについて、かなりいいパターだよと言っていたら。

私はそれに加えて、BSさんの限定ボールを使ってますからと聞かされ、気を失いそうにになりました。ドットが2つあるのでどちらを見たらいいのか悩みますとも付け加えてくれました。

どうも、フェースぎりぎりのところにドットがあるのかわかっていないようでしたのでマーケさんの代わりに説明しておきました。

ちょうどSCOTRSDALE TECのドットの位置は円の接線の接点になります。この時、フェースが正しく目標に向いているとします。つまりドットはボールの中心を通り、目標に完全に向いています。そのドットに集中して、ストローク中ドットが構えた位置にあるとして、その点でインパクトすると、必ずストロークパスがインサイドアウトであろうと、アウトサイドインであろうと、また、フェースが開いて閉じたとしても、インパクトのフェースの向きは必ず目標にスクエアです。

中学校で、円の中心を O、円周上の接点を P、その点での接線を とすると、

OP⊥l

ですと習ったでしょ。つまり、

接点へ引いた半径は、その点の接線に必ず垂直になる

という性質があるんだからと説明しました。

ストロークがどうであれ、目標に向かって打ち出されるんだよ説明しました。

そうしたら、彼は、ボールのドットを見ええるか見えない位置して目標の反対側に合わせればいいんですねと。

おおそうきたか!

一理あるので、それに関しては否定しませんでした。

私も以前はそうだったんですが、パターの動きを目で追う癖のある人はそれを直して試してくださいね。

見えないものを見る 第3話 ロフトが増えると、なぜ直進性が上がるのか

第2話では、クラブのフェース向きだけを見るのではなく、球体であるボールのどこへ接触したのかを考えました。

ボールの重心を原点に置き、左右方向をx軸、上下方向をz軸として考えると、同じフェース開度であっても、ロフトによってコンタクトポイントの位置は変わります。

低ロフトのクラブでは、フェース向きの変化が、ボール重心から見た左右方向のズレとして大きく現れます。

一方、ボールウッドの実験の結果がそうであったように、ロフトが大きくなるほど、その左右方向のズレは小さくなります。

この関係を単純化した式で表すと、

となります。

  • (R):ボール半径
  • (L):ロフト
  • (F):フェース開度
  • (x):ボール重心から見た左右方向のコンタクト偏位

フェース開度 (F) が同じであっても、ロフト (L) が大きくなるほど、cos L は小さくなります。

したがって、ボール重心から見た左右方向のズレ (x) も小さくなります。

ここから、ロフトが大きいクラブほど、フェース向きの変化に対する左右方向の感度が下がる理由が見えてきます。

ロフトが増えると、フェースの向きが消えるわけではない

ここで誤解してはいけないのは、

ロフトが増えると、フェース向きの影響がなくなる

ということではありません。

フェースが右を向けば、右方向への影響は残ります。

左を向けば、左方向への影響も残ります。

ただし、その影響がボール重心から見た左右方向へ現れる割合が、小さくなるのです。

ロフトが大きくなると、フェースの向きによって生じる接触位置の変化は、左右方向だけではなく、上下方向にも分配されるようになります。

つまり、

ロフトが増えるほど、フェース向きの変化が左右方向へ集中しにくくなる

と考えられます。

これが、高ロフトのクラブほど直進性が高く見える一つの理由です。

ドライバーとウェッジでは、同じ2度でも意味が違う

たとえば、ドライバーとサンドウェッジのフェースが、それぞれ目標に対して2度右を向いていたとします。

クラブ側の測定値だけを見れば、どちらも同じ「2度オープン」です。

しかし、ボール側から見ると、同じ2度ではありません。

低ロフトのドライバーでは、フェース向きの変化がボール重心から見た左右方向の偏位として大きく現れます。

そのため、打ち出し方向も右へ変化しやすくなります。

一方、ロフトの大きいサンドウェッジでは、同じ2度のフェース開度でも、左右方向の偏位は小さくなります。

接触位置の変化は、左右よりも上下方向へ多く配分されます。

したがって、ドライバーとウェッジでは、

同じ2度のフェース開度でも、ボールにとっての意味は同じではない

ということになります。

測定器に表示される角度が同じでも、球体であるボールとの関係は変わるのです。

数字で比較してみる

フェースが5度開いていると仮定します。

ボール半径 (R) はすべて同じなので、左右方向の偏位を比較するためには、

の値を見れば十分です。

おおよその値は次のようになります。

ロフト 左右方向の偏位を示す係数
10度 0.0858
20度 0.0819
30度 0.0755
40度 0.0668
50度 0.0560
60度 0.0436

ロフト10度と60度を比べると、同じ5度のフェース開度でも、左右方向の偏位はほぼ半分になります。

フェースの開きが半分になったわけではありません。

クラブ側の角度は同じです。

しかし、ボール重心から見た左右方向への作用は、小さくなっています。

これが、ロフトによってフェース向きの影響率が変化する理由として考えられます。

高ロフトほど真っすぐ飛ぶ、という意味ではない

ただし、

ロフトが大きいクラブなら、必ず真っすぐ飛ぶ

という意味ではありません。

実際の弾道には、ほかにも多くの条件が関係します。

  • クラブパス
  • フェース上の打点
  • トウ・ヒール方向のズレ
  • ライ角
  • アタックアングル
  • ヘッド重心
  • ギア効果
  • 芝や水分の介在

これらが加われば、高ロフトのクラブでも左右へ飛び、曲がります。

ここでいう直進性とは、

同じフェース開閉量に対して、左右方向の出力変化が小さくなる

という意味です。

高ロフトになるほど、フェース向きに対する左右方向の感度が下がる。

その結果として、低ロフトのクラブよりも、左右方向への変化が小さく見えるのです。

なぜショートアイアンは方向が安定しやすいのか

一般に、ロングアイアンよりショートアイアンの方が、方向を合わせやすいと感じる人は多いでしょう。

これまでは、

  • シャフトが短いから
  • ヘッドスピードが遅いから
  • ロフトが大きいから
  • スイングが小さくなるから

と説明されてきました。

もちろん、それらも影響します。

しかし、ボール側から見ると、もう一つ理由があります。

ロフトが大きくなることで、同じフェース向きの誤差が、ボール重心から見た左右方向へ現れにくくなるからです。

つまり、ショートアイアンやウェッジは、単に扱いやすいのではなく、

球体であるボールに対して、左右方向の誤差が大きく伝わりにくい幾何学的な条件を持っている

と考えられます。

フェース向きは原因なのか、条件なのか

一般的な飛球理論では、ボールの打ち出し方向は、主にフェース向きによって決まると説明されます。

実用上、この説明は有効です。

しかし、今回のようにロフトによって影響率が変わることを考えると、フェース向きを単独の原因として扱うことには疑問が残ります。

もし、フェース向きそのものがボール方向を直接決めているなら、同じフェース角の変化は、ロフトが変わっても同じように作用するはずです。

しかし、実際にはそうなりません。

ロフトが変わることで、ボール球面上のコンタクトポイントが変わる。

ボール重心から見た左右方向の偏位が変わる。

その結果、ボールへ加わる力の方向と配分も変わる。

つまり、フェース向きは、

ボールの飛び方を単独で決める原因

というより、

ボール上の接触位置と力の方向を決める条件の一つ

と考えた方が、現象を説明しやすくなります。

直進性はクラブ側だけでは決まらない

クラブを正面から見れば、フェースが何度開いているかは測定できます。

しかし、ボール側から見れば重要なのは、

  • そのフェースがボールのどこへ接触したか
  • ボール重心からどの方向へずれていたか
  • どの方向へ力が加わったか

です。

低ロフトでは、フェース向きの変化が左右方向の偏位として大きく現れる。

高ロフトでは、その左右方向の偏位が小さくなり、上下方向への成分が大きくなる。

この構造を考えると、ロフトが増えるほど直進性が上がる理由は、

ロフトそのものがボールを真っすぐ飛ばすから

ではなく、

同じフェース向きの誤差が、ボール重心から見た左右方向へ伝わりにくくなるから

と説明できます。

見える角度と、見えない作用

弾道計測器には、フェース向きが2度開いていたと表示されます。

その数字は正しいのでしょう。

しかし、その2度がボールにどのように作用したかは、ロフトによって変わります。

見えているのは、クラブ側の2度です。

見えていないのは、その2度によって、

  • ボールのどこへ接触したのか
  • ボール重心からどれだけ左右へずれたのか
  • 力がどの方向へ配分されたのか

という、ボール側の変化です。

同じ数字でも、現象の意味は同じではありません。

知識というフィルターを通して見えない部分を考えると、表示された角度の向こう側にある構造が見えてきます。

次回は、アイアンの番手が変わると、ロフトだけでなく、アタックアングル、バンス、ボールの支持高さがどのように変化し、それによって打点がどう移動するのかを考えていきます。

見えないものを見る 第2話 ボールのどこに当たったのか

第1話では、人間は見えているものを中心に理論を作りやすい、という話をしました。

かつて人類には、太陽や星が動いているように見えました。

地球が動いていることは見えませんでした。

だから、地球を中心に宇宙を考える天動説は、当時の人々にとって自然な説明でした。

ゴルフでも、弾道計測器の登場によって、以前は見えなかったクラブの動きが見えるようになりました。

  • クラブパス。
  • フェース向き。
  • アタックアングル。
  • ダイナミックロフト。

これらの数値によって、インパクト直前のクラブの状態は、以前よりはるかに詳しく説明できるようになりました。 “見えないものを見る 第2話 ボールのどこに当たったのか” の続きを読む

見えないものを見る 第1話 コペルニクスは、なぜ中心を入れ替えたのか

コペルニクス的発想の転換とは、既存の理論に新しい説明を付け加えることではありません。

自分が立っている場所そのものを、別の位置から見直すことです。

かつて人類は、地球を中心に太陽や星が動いていると考えていました。

なぜ、人類は間違えたのでしょうか。

当時の人々の観察力が低かったからではありません。

地球が動いていることが、見えなかったからです。

地面に立っていても、地球が自転している感覚はありません。

一方、太陽は東から昇り、西へ沈んで見えます。

夜空の星も、時間とともに空を移動していきます。

見えているものだけを素直に受け取れば、空が動き、地球は止まっていると考える方が自然です。

しかし、コペルニクスは、見えている天体の動きに説明を付け足したのではありません。

地球を中心から外し、地球そのものが動いていると考えました。

現象を見る中心を入れ替えたのです。

人間は、網膜に映った画像を、そのまま脳内へ転写しているわけではありません。

目に入った情報を、知識や経験、身体感覚と組み合わせて、意味のある世界へ再構成しています。

その証拠に、現代人が夜空の星や太陽の動きを見ても、それをそのまま天体が地球の周囲を回っている証拠だとは考えません。

網膜に映る景色は、昔の人々とほとんど変わらないはずです。

変わったのは、画像を処理するための知識です。 “見えないものを見る 第1話 コペルニクスは、なぜ中心を入れ替えたのか” の続きを読む

G LEはどう変わったか? パター編

ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッド、アイアンに続いて、今回はパターです。

G LE 3からG LE 4への変化を見ると、パターはラインアップが4モデルから3モデルへ整理されました。

まず、新旧のラインアップを比較してみます。

ストロークタイプ G LE 3 G LE 4
セミアーク ANSER ANSER 2D
アーク LOUISE LOUISE
ストレート FETCH/KETSCH G OSLO

G LE 3では4モデルが用意されていましたが、G LE 4では、

ANSER 2D
LOUISE
OSLO

の3モデルになりました。

モデル数は減りましたが、

セミアーク
アーク
ストレート

という3種類のストロークタイプを、きちんとカバーしています。

つまり、単に選択肢を減らしたというより、役割の重複を整理し、それぞれのストロークタイプに合うモデルを分かりやすくしたと考える方がよいでしょう。

ANSERからANSER 2Dへ

G LE 3では、ブレード型のANSERが採用されていました。

G LE 4では、これがANSER 2Dに変わりました。

ANSER 2Dは、通常のANSERよりもヘッドの奥行きが大きい、ワイドブレード形状です。

ブレード型の操作性を残しながら、ヘッドの奥行きを大きくすることで、打点がズレた時のブレを抑えています。

G LE 3のANSERも、周辺重量配分によって操作性と寛容性を両立したモデルでした。

しかし、G LE 4ではANSER 2Dへ変更することで、構えた時の安心感とミスヒットへの強さを、さらに高めています。

見た目はブレード型。
しかし、性能はミッドマレットに近い。

これがANSER 2Dの特徴です。

パターでは、ブレード型を好むゴルファーが多くいます。

構えやすい。
フェースの向きを感じやすい。
距離感を出しやすい。
操作しやすい。

その一方で、一般的なブレード型は、大型マレットよりもミスヒットに弱いという問題があります。

ANSER 2Dは、その弱点を奥行きのあるヘッド形状で補っています。

G LE 3のANSERが「感性で打てるピン型」だったとすれば、G LE 4のANSER 2Dは、

ブレード型の感性を残しながら、さらに安心感を増したパター

です。

ヘッド重量も5g重くなりました。

これにより、ストローク中にヘッドの位置を感じやすくなり、小さなストロークでもテンポを安定させやすくなっています。

LOUISEは継続

LOUISEは、G LE 3からG LE 4へ継続された唯一のモデルです。

丸みを帯びたミッドマレット形状で、ショートスラントネックを採用しています。

ストロークタイプはアークです。

フェースを開閉しながらストロークするゴルファーに合わせやすいモデルです。

LOUISEが継続されたことからも、この形状が高く評価されていたことが分かります。

構えた時に大きすぎない。
ブレード型より安心感がある。
大型マレットほど動かしにくくない。
フェースの開閉も感じやすい。

この中間的な位置にあるのがLOUISEです。

G LE 4のLOUISEでは、軽量のアルミボディと高比重のステンレスプレートを組み合わせた複合素材構造が採用されています。

軽い素材と重い素材を組み合わせることで、重量をヘッドの低い位置や外周へ配分できます。

これにより、重心を低くしながら慣性モーメントを高めています。

見た目は操作しやすいミッドマレットですが、内部構造ではミスヒットへの強さも高められています。

ヘッド重量はこちらも5g重くなりました。

軽量クラブを使うゴルファーであっても、パターまで軽くしすぎると、ストローク中にヘッドの位置が分かりにくくなることがあります。

パターには、飛距離を出すための軽さは必要ありません。

むしろ、適度なヘッド重量によって、

ヘッドの位置が分かる。
ストロークのテンポが安定する。
小さな動きでもボールへ力を伝えられる。

ということが重要です。

G LE 4では、ドライバーやアイアンは軽く振りやすくしながら、パターには適度なヘッド重量を持たせています。

ここは、クラブごとの役割を考えた設計だと思います。

FETCHとKETSCH GをOSLOへ集約

G LE 4では、FETCHとKETSCH Gの2モデルがなくなり、ストレートタイプのモデルとしてOSLOが採用されました。

OSLOは、安心感のある大型マレットです。

フェースバランス設計で、フェースの開閉を抑えたストレートタイプのストロークに対応します。

ヘッド中央には太い白いアライメントラインが入り、目標に対してフェースを合わせやすくなっています。

G LE 4のOSLOは、

構えやすい。
目標へ合わせやすい。
ミスヒットに強い。
直進性が高い。

という、ストレートタイプに必要な性能へ集中したモデルだと考えられます。

ヘッド重量は360gです。

これはG LE 3のKETSCH Gと同じ重量です。

大型マレットとして十分な重量があり、ストローク中のヘッド挙動を安定させやすくなっています。

フェースインサートの変更

2層PEBAXから1層PEBAXへ

フェースインサートも変更されました。

G LE 3では、硬さの異なるPEBAXを組み合わせた2層構造のインサートが採用されていました。

G LE 4では、新しい1層構造のPEBAXインサートへ変更されています。

このインサートは、柔らかい打感を持ちながら、必要な反発性も確保しています。

G LE 3では、柔らかさと反発性を、硬さの異なる素材を組み合わせることで作り分けていました。

G LE 4では、1層の素材でその両方を成立させようとしています。

構造をシンプルにしながら、

柔らかく感じる。
しかし、ボールはしっかり転がる。
距離感がぼやけにくい。

という性能を狙っています。

パターは、打感が柔らかければよいとは限りません。

柔らかすぎると、インパクトの強さが手に伝わりにくくなり、距離感がぼやけることがあります。

反対に、硬すぎるとボールが弾き出される感覚が強くなり、短い距離でタッチを合わせにくくなることがあります。

G LE 4の1層PEBAXインサートは、柔らかさと転がりのバランスを狙った変更だと考えられます。

複合素材による低重心化

ANSER 2Dは、17-4ステンレススチールを主体としたヘッドです。

一方、LOUISEとOSLOは、軽量のアルミボディと高比重のステンレスプレートを組み合わせています。

軽い素材と重い素材を組み合わせることで、重量をヘッドの低い位置や外周へ配置できます。

その結果、

重心が低くなる。
慣性モーメントが高くなる。
打点がズレてもフェースがブレにくい。
ボールの打ち出しと転がりが安定する。

という効果が期待できます。

ドライバーやアイアンでは、低重心化によってボールを上げやすくしていました。

一方、パターで低重心化する目的は、ボールを高く上げることではありません。

インパクト時のヘッド挙動を安定させ、打ち出し方向と転がりをそろえることです。

G LE 4では、パターでも「ミスを減らし、結果をそろえる」という考え方が採用されています。

グリップの変更

G LE 4では、PP58 TOUR M LILACグリップが標準装着されています。

グリップに関しては、フルモデルチェンジです。

適度な太さを持つピストル型グリップで、レディスモデルに合わせて、よりソフトな素材が使われています。

グリップが細すぎると、手首や指先の動きが増えやすくなります。

反対に、太すぎると手の感覚が薄れ、フェースの向きを感じにくくなることがあります。

PP58 TOUR Mは、

余計な手首の動きを抑える。
フェースの向きは感じ取れる。
強く握りすぎにくい。

というバランスを狙ったグリップだと思います。

単なるカラー変更ではなく、手とパターをつなぐ重要な機能部品として見なければなりません。

まとめ

G LE 3からG LE 4へのパターの変化を整理すると、

ANSERから、より安心感のあるANSER 2Dへ。
LOUISEは、複合素材構造を採用して継続。
FETCHとKETSCH Gを、直進性の高いOSLOへ整理。
2層構造のPEBAXから、柔らかさと反発性を両立した1層PEBAXへ。
ANSER 2DとLOUISEは、ヘッド重量を5g増加。
グリップはPP59からPP58 TOUR Mへ変更。

という進化です。

モデル数を減らしながら、

操作性。
寛容性。
アライメント。
転がり。
ストロークタイプ。

この5つを、より分かりやすく整理したのがG LE 4パターです。

G LE 3は、4つのモデルから好みの形状を選ぶパターシリーズでした。

G LE 4は、3つのストロークタイプを基準に、自分に合う性能を選びやすくしたパターシリーズです。

G LE 4パターの進化は、モデルを増やすことではなく、必要な選択肢を整理し、それぞれの役割を明確にしたことにあると思います。

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G LEはどう変わったか? 第4話 アイアン編

ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッドに続いて、今回はアイアンです。

G LE 3からG LE 4への変化を見ると、アイアンはフェアウェイウッドやハイブリッドほど、スペック表上の違いは大きくありません。

まず、新旧のロフトを比較してみます。

番手 G LE 3 G LE 4
6I 25° 25°
7I 29.5° 29.5°
8I 35° 35°
9I 41° 41°
PW 46° 46°
UW 52° 52°
SW 56° 56°

番手構成もロフトも、基本的にはG LE 3から変わっていません。

これは意外に感じるかもしれません。

G LE 4は、アイアン単体ではなく、ハイブリッドと組み合わせたコンボ・ソリューションとして設計されています。 “G LEはどう変わったか? 第4話 アイアン編” の続きを読む

G LEはどう変わったか? 第2話 フェアウェイウッド編

ドライバー編に続いて、今回はフェアウェイウッドです。

G LE 3からG LE 4への変化を見ると、フェアウェイウッドはドライバー以上に分かりやすく変わっています。

その理由は、単純に新しいテクノロジーが入っただけではなく、番手ごとのロフト構成そのものが大きく変わっているからです。 “G LEはどう変わったか? 第2話 フェアウェイウッド編” の続きを読む

まさか本人が忘れていた? シブコ、黄金パターの「ANSER」回帰で急浮上

シブコのファンならずとも、みんなが知っている黄金パターがSIGMA2 ANSER。まさか、本人が忘れているとは?

「渋野日向子「自分でも不思議な一日」 “勘違い”もパターチェンジで不安一掃」

GDOさん、渋野日向子「自分でも不思議な一日」 “勘違い”もパターチェンジで不安一掃より

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GLEはどう変わったのか? 第1話 ドライバー

今春、GLE3に変わってGLE4が発表されました。今年の春はいろいろな記事が多くなってしまって、ようやくGLE4の記事を書くことが出来ました。

余りかのサイト:https://ping.com/en-us/golf-clubs/womens

日本のサイト:https://clubping.jp/product/product2026_gle4.html

そしてより詳しく知るために

を参考により詳しく掘り下げていこうと思います。

先ずはドライバーからです。

“GLEはどう変わったのか? 第1話 ドライバー” の続きを読む